2014年度 主要上場建設会社62社の受注・業績動向調査=帝国データバンク

 売上総利益率10%の大台に  ~リーマン・ショック以来の高水準~  はじめに  上場建設会社の2014年度決算が出揃った。2014年12月に実施した前回調査(2014年度第2四半期業績)では、民間工事に減速感がありつつも、公共工事の増加は続き、売上総利益率は上昇。ゼネコン各社が着実に利益を確保していることが明らかになっている。資材価格の高騰、人手不足等のマイナス要因も存在するなか、ゼネコン各社がどこまで利益水準を高めることができたかが、今回の最大の焦点のひとつだ。  帝国データバンクは、全国の主要上場建設会社の2014年度の決算短信から、連結ベースの売上高、売上総利益率、および単体ベースの受注高とその官民比率について調査・分析した。調査対象は、主要な上場建設会社62社で、受注高については前年度との比較が可能な51社。  ・前回調査は2014年12月24日、前々回調査は2014年6月24日。  ・なお、(株)竹中工務店<未上場>は、売上規模を勘案し分析対象に加えている。  調査結果  1.主要な上場建設会社62社のうち、個別受注高の判明している51社の2014年度の受注高は、前年度比9.9%増の13兆8627億1300万円となった  2.受注高の内訳(官・民)が判明している36社では、官公庁工事の受注高が前年度比22.9%増の3兆4405億1600万円。官公庁受注高は27社で増加し、減少は9社にとどまった民間工事の受注高は、同4.3%増の6兆5878億1200万円。民間受注高は増加が23社、減少は13社  3.主要上場建設会社62社の売上高(連結)合計は、前年度比5.8%増の15兆9358億5200万円。増収企業数は38社、減収企業数は24社となった  4.売上総利益率の平均は10.2%となり、前期の9.0%に比べて1.2ポイントの大幅な上昇。売上総利益率は56社で上昇し、6社で低下した  5.売上規模別の分析では、建設業界全体に好況が波及するなか、売上規模が小さいほど売上総利益率の伸びが大きくなっていることがわかった(情報提供:帝国データバンク)
上場建設会社の2014年度決算が出揃った。2014年12月に実施した前回調査(2014年度第2四半期業績)では、民間工事に減速感がありつつも、公共工事の増加は続き、売上総利益率は上昇。ゼネコン各社が着実に利益を確保していることが明らかになっている。資材価格の高騰、人手不足等のマイナス要因も存在するなか、ゼネコン各社がどこまで利益水準を高めることができたかが、今回の最大の焦点のひとつだ。
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2015-06-25 18:15