今週の為替相場見通し(2015年6月29日ー)=為替王

 豪ドルについて、ちょっと注意すべき変化の兆候がテクニカル分析においていくつか見られます。豪ドル円は4月末から、およそ94円~96円台を中心とする狭い範囲での推移が続いています。特に6月は95円台を中心とした膠着状態に入っていました。先週末時点でも94円台後半で、大きな変化はないのですが、もしかすると、下方へ崩れるリスクが芽生えていることが読み取れます。  とりあえず今月蓄積されているエネルギーだけを計測しますと、下落ターゲットは93円割れ。すなわち4月末以降に上昇した分が剥落してしまうシナリオが考えられます。さらにもっと前から蓄積されているエネルギーもすべて下方に噴出されるリスクを想定しますと、今年の安値圏(終値ベースでの年初来安値は90円台)へ近づくシナリオも考えられます。  豪ドル円を予測するうえで参考にしたいのが豪ドル米ドル相場。先週末時点で、重要な下値サポート帯に接近しています。具体的には0.76の水準が重視されますが、この水準を割り込みますと、一層の下落トレンド入りを示唆する形状が出現する可能性が高まります。下落シグナルが点灯した場合、0.73前後の水準がターゲットとして浮上します。  もし、この先本当に豪ドル米ドル相場がそのような状況になりますと、仮に米ドル円が現在の円安水準を維持したとしても、豪ドル米ドルと米ドル円との掛け算により、豪ドル円は上述のような下落ターゲットがさらに現実味を帯びてきます。 さてその米ドル円については、先週末は124円に到達した後、123円台へと揺り戻しが生じましたが、チャート形状は特に崩れておらず、短期的にはまだ上向きの状態が続いているとの認識です。円高方向のポイントとして、ギリシャ問題などで急落が起きた場合、とりあえず122円台の水準で下支えされやすいと考えます。(執筆者:為替王)
豪ドルについて、ちょっと注意すべき変化の兆候がテクニカル分析においていくつか見られます。豪ドル円は4月末から、およそ94円~96円台を中心とする狭い範囲での推移が続いています。特に6月は95円台を中心とした膠着状態に入っていました。先週末時点でも94円台後半で、大きな変化はないのですが、もしかすると、下方へ崩れるリスクが芽生えていることが読み取れます。
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2015-06-29 08:45