夕食30分前にバナナ2本を食べて水分を摂るだけ「夜バナナダイエット」に脚光

 夕食の前にバナナを2本食べて、その後に約200mlの水分を摂るだけで、整腸作用が促されダイエットにも効果があるという「夜バナナダイエット」が静かなブームになっている。夕食は、普通に食べるので「食べて痩せる」というダイエット法。いったい、バナナの何が良いのか? 実際に試した人の感想も含めて「夜バナナダイエット」について取材した。  様々なダイエットがたびたびブームになり、健康志向が高まりを見せているが、肥満者の割合は過去10年間でほとんど変化がない。2003年の国民健康・栄養調査で男性が29.5%、女性が22.2%だった肥満者の割合は、2013年に男性29.0%、女性20.3%とほぼ横ばい。肉食傾向が強まる食事の傾向、朝食の欠食など食生活の乱れ、また、運動量が男女ともに落ちてきていることなどから、健康関連の情報が増えて意識は高まっているものの、肥満が減らない原因と考えられている。  そのような中で、最近注目されているダイエット方法は、「炭水化物を抜く」という方法。2015年1月に20~49歳の女性500名を対象とした調査で日本バナナ輸入組合が行った調査で、普段おこなっているダイエットの方法という項目で、「炭水化物を抜く」が36.0%でトップ。次いで「野菜を主食にする」(32.2%)、「有酸素運動をする」(30.8%)、「筋トレをする」(30.4%)だった。  食生活を変え、そして、運動という意識は高いことが読み取れるが、「炭水化物抜き」などのダイエットは、痩せることができても、健康面や美容面で栄養不足による影響が懸念されるところ。そこで、便秘外来を設けるなど腸のスペシャリストとして知られる松生クリニック院長の松生恒夫医師が考案した「夜バナナダイエット」が注目されている。  「夜バナナダイエット」の方法は、夕食の約30分前にバナナを2本食べる。そして、約200mlの水分を摂るというもの。水分は、お湯や緑茶など無糖、かつ、温かい飲み物が望ましいという。夕食は普通に食べ、満腹を感じたところでやめる。  夜に行うのは、夕食は摂る時間や内容、量が不規則になりがちで、遅くなって空腹のあまりドカ食いをしたり、暴飲暴食を予防するためにも、低カロリーで栄養豊富なバナナを食前に食べる意味があるという。また、バナナに含まれる食物繊維や水分、マグネシウムには、排便を促す効果もあり、便秘を解消することで、肌の調子を整え、吹き出物や乾燥を防ぐことにもつながる。考案した松生医師は、「バナナは“食べるエステ”」とも語っている。  バナナには腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれている。水に溶けて油を吸収する「水溶性食物繊維」と、水を吸ってふくらんで便の材料となる水に溶けない「不溶性食物繊維」という、それぞれ体の中で異なった働きをする2つの食物繊維を含んでいることが特徴。また、バナナには糖質の一種であるフラクトオリゴ糖を含んでいるが、フラクトオリゴ糖は消化されにくい構造をしているので、そのまま腸まで届き、善玉菌のエサとなって腸内環境を改善することに役立つ。  さらに、バナナ1本当たり(可食部100gあたり)のカロリーは86kcal。2本食べても172kcalで、これはお茶碗1杯分のごはん(252kcal)よりも少ない。松生医師は、「腹持ちがよく、満腹を得られ、腸にも優しく、低カロリーのバナナを夜に食べることで、自然と夕食の量を抑えられ、過食を防ぐことができるというのが夜バナナダイエットの魅力です。また、ダイエットのストレスがないことに加え、栄養バランスと体調を整えるサポートにもなります」と推奨している。  実際に「夜バナナダイエット」を試した女性の声が健康情報誌「ゆほびか」(マキノ出版)(2015年8月号・6月16日売)で紹介されている。2015年4月6日~4月27日の間に試してみた102名中78名が「効果があった」と回答。実感した効果(複数回答)は、「便秘が解消した・胃腸の調子が良くなった」(52人)、「体重が減った」(30人)、「おなかがへこんだ」(29人)、「美肌になった」(7人)、「むくみが取れた」(5人)という。手軽で安く、無理なく続けられるという意見が多くみられた。(編集担当:風間浩)
夕食の前にバナナを2本食べて、その後に約200mlの水分を摂るだけで、整腸作用が促されダイエットにも効果があるという「夜バナナダイエット」が静かなブームになっている。夕食は、普通に食べるので「食べて痩せる」というダイエット法。
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2015-06-29 11:00