「でたらめな愛国心」 日系車の安全性を疑う声に「根拠なき主張」と中国メディアがバッサリ!

 中国メディアの紅網は26日、中国江蘇省南京市でこのほど、日系車に高速で走行していたドイツ車が側面から突っ込む交通事故が発生したことを紹介し、同事故で日系車が大破したことによって、中国では「日系車は鋼板が薄い」、「日系車は購入してはならない」などといった声が聞かれると紹介する一方、こうした声は「でたらめな愛国心」によって導き出された根拠のない主張と論じた。  記事は、南京市で起きた事故について「衝突されたのは明らかに日系車であるうえ、大破した車両は大衆車で、相手方の車は高級車」だったと指摘し、安全性能に違いがあったことを指摘した。  さらに、1つの事故だけを見て「日系車は安全性に劣る」、「日系車は鋼板が薄い」などと主張するのは道理にかなわないとしたほか、今回の事故に遭った日系車は日本の技術によって中国で生産している車であると指摘したうえで、「中国側の製造水準に問題はなかったとも言い切れないではないか」と論じた。  続けて、現代における自動車は「車重が軽いことは鋼板の薄さを意味するものではなく、ましてや安全性に劣ることを意味するものではない」とし、自動車の軽量化は各自動車メーカーが取り組んでいることだと指摘。さらに、強度が高く、軽い材料を使うことでブレーキ時の制動距離を短縮できるとしたほか、燃費性能も向上するとした。  さらに、中国で「日系車は鋼板が薄く、安全性に劣る」という根拠のない主張が広まった背景には「でたらめな愛国心」があるとし、日系車という対象と「でたらめな愛国心」によって根拠のない主張がひとり歩きし、「1つの事例だけで全体を捉え、誤った結論を導き出してしまっている」との見方を示した。  また、南京市で起きた事故に対し、事故の相手方のドイツ車は車重2トンほどもある高級車だったうえ、時速167キロというスピードで日系車の側面に突っ込んだと伝えたうえで、「ドイツ車はもっとも衝撃吸収力の高い正面からの衝突だったが、日系車は側面から衝突された」と指摘。  このような状況下であれば、衝突された自動車が日系車ではなく、ドイツ車や米国車であっても「同じように大破したはず」と指摘し、南京市で起きた事故で日系車が大破したからと言って「日系車の安全性が劣る」などと主張するのはナンセンスだと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの紅網は26日、中国江蘇省南京市でこのほど、日系車に高速で走行していたドイツ車が側面から突っ込む交通事故が発生したことを紹介し、同事故で日系車が大破したことによって、中国では「日系車は鋼板が薄い」、「日系車は購入してはならない」などといった声が聞かれると紹介する一方、こうした声は「でたらめな愛国心」によって導き出された根拠のない主張と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-06-30 08:45