タイは「ニセモノ天国」だ!・・・中国メディアもあきれ顔

中国メディア・広州日報は6月28日、タイでは至るところで偽ブランド商品が売られている状況を紹介するとともに、タイが「ニセモノ天国」となっている背景について解説する記事を掲載した。
記事は、タイで毎年ニセモノ商品による税収の損失が12億米ドル(約1470億円)にのぼっていることを紹介。衣服、靴、帽子、トランク、バッグなどの偽ブランド品が「なんでも揃う状況」と伝えた。そして、首都バンコクのみならず、パタヤビーチ、プーケット、チェンマイなどといった人気観光地でもニセモノ商品が大量に存在し、ミャンマー・バングラデシュ・ネパールなどの貧困国からやってきた業者が売りさばいていると伝えた。
そのうえで、タイ当局がこの10年で法規の厳罰化や管理・取り締まりの強化を行ったことにより、タイ国内の大規模なニセモノ製品工場は壊滅状況にある一方、韓国やベトナム、カンボジア、ラオスといった国からニセモノ製品が大量に入ってくる状況であると説明した。
また、服飾品のほかにもニセ薬品が収益率の高いニセモノ商品となっており、同国内の私営薬局では10-13%の薬品がニセモノであるとのデータや、同国税関が2010年に押収したニセモノ商品のうち24%が薬品で、その70%が中国から入ってきた物だったことを紹介。さらに、スターバックスやケンタッキー・フライドチキン、ペプシコーラなどといった飲食系偽ブランドも街頭で容易に見つけることができるとした。
記事は、このような状況に対して、当局の対策が不十分であるとの批判が国内から出ていることも紹介。タイ商務省の知財権局の統計では13年に230万点のニセモノ商品を押収し、9795人を取り締まったとされ、最近では知財権にかんする違法行為を反マネーロンダリング法の修正案に盛り込むといった動きを見せているものの、国内メディアなどからは「政府は日に日に増加する違法行為にお構いなし」との声が出ているとした。
このほか、同国内には1989年にオープンしたニセモノ商品博物館があることも紹介。そこには実際に押収された衣類、靴、時計、化粧品や香水、食品、家庭用品、薬品、酒・たばこ、文具、自動車部品、工具、電気設備など4000点あまりのニセモノ商品が展示されており、「世界最大のニセモノ商品博物館である」と解説した。(編集担当:今関忠馬)(写真は広州日報の6月28日付報道の画面キャプチャ)
中国メディア・広州日報は6月28日、タイでは至るところで偽ブランド商品が売られている状況を紹介するとともに、タイが「ニセモノ天国」となっている背景について解説する記事を掲載した。(写真は広州日報の6月28日付報道の画面キャプチャ)
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2015-06-30 09:30