円安に利益が食われる!・・・「輸出への影響」に中国が苦慮=中国メディア

 中国メディアの捜狐は29日、2015年に入って以来、中国の通貨・人民元は日本円に対して13%以上も上昇したと伝え、中国から日本に向けて製品を輸出している企業が苦しんでいると伝えた。  記事は、中国から日本に向けて扇風機を輸出しているという台湾系メーカーの現状として、「日本からの受注量は安定しているものの、円安によって利益が“食われてしまっている”状況」と伝え、ドル建てで取引を行っていることから円安の影響が極めて大きいと報じた。  続けて、日本円の為替レートが大きく変動するケースがあることを受け、為替変動リスクを軽減するための条項を盛り込んだ契約を結ぶ中国企業が増えていることを伝えたほか、金融機関が提供している為替予約を活用し、リスクヘッジができることを紹介した。  さらに記事は、中国の中央銀行である中国人民銀行がこのほど発表した人民元と日本円の為替レートの基準値は100円=6.4470元だったと伝え、日本で安倍晋三氏が首相になった当時は100円=7.3742元だったと指摘。安倍首相による一連の経済政策や日銀による異次元緩和の影響を受け、円安が大きく進行したことで相対的に人民元が上昇したことを伝えた。  また、中国商務部が約1000社の企業を対象に実施した調査を引用し、中国では人民元が上昇したことで輸出に大きな影響を与えており、多くの企業が輸出による利益が減少していると伝えたほか、納期の長い仕事を断る企業も増えていると紹介。  さらに、調査対象となった企業の輸出による平均利益率は3%に満たなかったと伝えたほか、26.8%の企業が損失を出していたと紹介する一方、中国商務部の沈丹陽報道官が「人民元の為替レートは中国だけで安定させることはできない」と述べ、中国側も対応に苦慮していることを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの捜狐は29日、2015年に入って以来、中国の通貨・人民元は日本円に対して13%以上も上昇したと伝え、中国から日本に向けて製品を輸出している企業が苦しんでいると伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-06-30 13:30