「暑い夏でも常温のぬるいビール」 中国の飲み物実情

 もうすぐ暑い夏がやってきます。海洋性気候の日本と違い、大陸性気候の中国は夏の暑さもまた格別です。「暑い日には冷えたビール……」という方も多いと思いますが、今日は飲み物に関するこちらの習慣をお伝えしたいと思います。 ■「冷えた物」は御法度?  これはもう多くの方がご存じだと思いますが、東洋医学では「冷えた物」を取り入れて体を冷やす行為は御法度です。そのためこちらでは多くの人が、マイボトルにクコの実とか菊の花とか体によい物を入れて煮出し、携帯しています。  飲み終わっても心配はいりません。各職場や店舗、駅や空港など至る所に「給湯器」が置いてあって、無料で継ぎ足せるんです。余談ですが、新幹線の中にも給湯器は設置してあって、カップラーメンとか食べるときにとても便利です。  先日のニュースで、中国人観光客が急増する函館で、小型魔法瓶の爆買いが話題になっていましたが、保温性の高い日本の小型魔法瓶は確かにこちらでも大人気です。このニュースにはそんな背景があるんです。 ■じゃあビールは……  冷たい飲み物を飲む習慣のない中国では、ずばり「常温」でビールを飲みます。ビールだけでなく飲料は「最低でも常温」が基本です。そう、こちらでは基本的に「キンキンに冷えた」ビールはないんです。 それでも最近では少しずつ、冷えた飲み物を提供するところも増えてきました。店には常温の飲料と共に、ドリンクストッカーも設置されるようになり、冷えた物も販売されています。 ……しかし…… ……ぬる~い!!  コンビニや自販機のキンキンに冷えた飲料に慣れている日本人にとって、正直言って許容できないぬるさです。店によっては常温との区別がつかないくらいです。それくらい、冷たい飲み物に対する認識が違うわけです。  最近日本でも「夏に冷たい物ばかり飲んでいると体に悪い」と広く認知されるようになりました。それでも培った習慣はなかなか変えられませんよね。でもこの機会に今年は皆さんもそんな習慣を少し見直してみてはいかがでしょう?(執筆者:高山 翔 提供:中国ビジネスヘッドライン)
もうすぐ暑い夏がやってきます。海洋性気候の日本と違い、大陸性気候の中国は夏の暑さもまた格別です。「暑い日には冷えたビールを・・・」という方も多いと思いますが、今日は飲み物に関するこちらの習慣をお伝えしたいと思います。
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2015-07-03 11:15