【為替本日の注目点】ドル小動き混乱は軽微か、日経の下げ幅に注目

 欧州市場  ドル円はNY市場が休場ということもあり小動き。122円ダ台半ばから123円近辺で推移し、122円80-90銭で取引を終える。ユーロドルはギリシャの国民投票の結果を見極めたいとする雰囲気の中、1.11を挟んだ展開。  ドル/円 122.60 ~ 123.15  ユーロ/ドル 1.1066 ~ 1.1118  ユーロ/円 135.91 ~ 136.84  NYダウ ----- → 17,730.11ドル  GOLD ----- → 1,163.50ドル  WTI ----- → 56.93ドル  米10年国債 ----- → 2.385%  本日の注目イベント  日   5月景気動向指数   米   6月ISM非製造業景況指数   米   6月労働市場情勢指数(LMCI)   個人的には、ギリシャ国民の良識を信じていましたが、どうやら緊縮財政に対して「ノー」という判断を下した国民が優勢で、緊縮策は否決されたようです。開票率85%強の時点で、反対が62%に達し、賛成は38%(ブルームバーグ)と、事前の世論調査では「僅差」と報じられていただけに、ややサプライズです。  1週間前と同じ様に、為替市場では早朝にユーロが売られ「窓」を開けて取引が開始されていますユーロ円は一時133円70銭近辺まで下落し、先週末から2円以上のユーロ安方向で「窓」を開けています。ドル円も、121円70銭辺りまで売られましたが、1週間前に比べると市場の混乱は軽微のようです。後は、9時から始まる東京株式市場がどのような反応を見せるのかが注目されます。  日経平均株価が前回のように600円近く下げるようなら、121円台半ばまで円が買われる可能性もありますが、朝7時台の為替の動きを見ているとその可能性は低いと思われます。これで、ギリシャは国民の声として、緊縮策に反対という「印籠」を手にしたことになり、水戸黄門ではありませんが、債権国側に対して「これが見えぬか!」と、交渉を有利に進めることになりそうです。ギリシャのチプラス首相も「民主主義の勝利」と言い放っています。  この結果を受けてドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は、本日パリで今後の対応策を協議する模様です。また両首脳は、5日夜に電話で話し合い、ギリシャ国民の判断を尊重することで一致し、7日にユーロ圏首脳会議を開催することを求めています。(ブルームバーグ)  これでギリシャとすれば、俄然有利に交渉を進めることができるでしょう。今後、再び支援を巡る協議のテーブルに着くことになると思いますが、ギリシャはより自国に有利な条件を提案するに違いありません。ユーロ圏には残りたい、だけど緊縮策はとりません。これでよければ支援をお願いします。端的に言えば、こうゆうことになります。  注目されるのは債権国側の対応です。どこまで譲歩するのかは独仏首脳の考えが反映されそうですが、余りにも譲歩しすぎると、ドイツなどは議会でメルケル首相が窮地に立たされることにもなり、そう相手の言いなりにもなれません。ギリシャの支援問題は、まだまだ混迷を深めると見られますが、最大の焦点はギリシャがユーロ圏に残ることができるかどうかです。本日のドル円は121円20銭~123円20銭程度を予想しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はNY市場が休場ということもあり小動き。122円ダ台半ばから123円近辺で推移し、122円80-90銭で取引を終える。ユーロドルはギリシャの国民投票の結果を見極めたいとする雰囲気の中、1.11を挟んだ展開。
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2015-07-06 09:45