日系車「販売復調」も・・・くすぶる政治的リスク=中国メディア

中国メディアの盖世汽車網は6日、2015年上半期における日系自動車の中国での販売台数が上半期ベースで過去最高を記録し、極めて好調であると伝える一方、政治的要素が今なお日系車の販売におけるリスクであると論じた。
記事は、2012年に中国市場で不買運動の対象となった日系車が今年になって好調な販売を維持していると伝え、「減速傾向にある中国の自動車市場と鮮明な対比をなしている」と指摘した。さらに、トヨタや日産、ホンダ、マツダの15年上半期の販売台数は前年同期比でいずれもプラス成長となったとし、日産が5.7%増にとどまったほかはいずれも2桁の伸びとなったと伝えた。
続けて、調査会社「LMC Automotive」の発表を引用し、15年5月における中国の乗用車市場における日系車のシェアは20%に達し、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題の発生前の水準にまで回復してきたと報じた。
さらに、中国では経済成長の鈍化によって自動車市場も減速しつつあり、株式市場が好調だったほか、中国当局が進める汚職取り締まりの影響で高級車の販売も不調だと指摘。中国自動車市場で大きなシェアを獲得してきたフォルクスワーゲンですら販売台数の伸びが鈍化しているとし、日系車の販売台数が伸びている背景には「小型SUV市場やコンパクトカー市場など、好調な市場に車種を集中して投入していることが理由として挙げられる」と論じた。
一方で記事は、日系車の販売にとって政治的要因がリスクとして今なお存在していることを指摘し、2015年は第2次世界大戦の終戦から70年の節目にあたることを指摘。中国政府は9月に閲兵式を行う計画だと紹介したほか、戦後70年にまつわる政治的イベントを背景に、反日感情が高まる可能性もあることを指摘した。(編集担当:村山健二)(写真盖世汽車網6日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの盖世汽車網は6日、2015年上半期における日系自動車の中国での販売台数が上半期ベースで過去最高を記録し、極めて好調であると伝える一方、政治的要素が今なお日系車の販売におけるリスクであると論じた。(写真盖世汽車網6日付報道の画面キャプチャ)
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2015-07-07 11:15