巨大市場「中国」・・・製造業の存在感は高まる=台湾メディア

台湾メディアの旺報は3日、中国では人件費が年々上昇しているうえ、中国から東南アジアへと工場を移転する動きが加速していることを指摘し、「中国の製造業の発展にとって不利な状況と思われる」としながらも、実際には中国製造業の存在感は年々高まっており、中国が製造業の分野でアジアの新しいリーダーになろうとしていると報じた。
記事は、金額ベースで見た場合、中国製造業が世界の製造業に占める割合は1990年代の3%から25%にまで拡大したと伝え、エアコンやスマートフォンといった分野においては世界で大きなシェアを獲得していることを紹介した。
一方で、中国の製造業は年12%の割合で人件費が上昇しているとし、中国企業にとって大きな圧力となっていると指摘。中国から東南アジアへ工場を移転させる動きが加速していることを指摘する一方で、中国の製造業はそれでも「競争力を失わない」と主張。英エコノミストの分析を引用し、中国には部品調達など非常に便利な環境が整っているためだと主張し、製造業の発展における前途は明るいと主張した。
さらに、日本の経済政策学の第一人者として知られる赤松要氏の「雁行形態論」を引用し、1960年代に日本がアジアにおける雁行形態のリーダーとして電子製品を大量に輸出してきたと指摘。現在は中国の人件費の上昇をきっかけに東南アジアに対する新しい製造業の基盤が生まれつつあり、中国を中心とした産業チェーンが構築されつつあると指摘した。
また記事は、中国には巨大な市場があることから、中国製造業の存在感はさらに高まると伝え、中国が今後、雁行形態のリーダーとしてアジアの製造業をリードすることになるだろうと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Zhang YuanGeng/123RF.COM)
台湾メディアの旺報は3日、中国では人件費が年々上昇しているうえ、中国から東南アジアへと工場を移転する動きが加速していることを指摘し、「中国の製造業の発展にとって不利な状況と思われる」としながらも、実際には中国製造業の存在感は年々高まっており、中国が製造業の分野でアジアの新しいリーダーになろうとしていると報じた。(イメージ写真提供:(C) Zhang YuanGeng/123RF.COM)
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2015-07-08 08:45