JFEシステムズは全般地合い悪化の影響で急落したが切り返しの動き
システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて急落する場面があったが、その後は切り返しの動きを強めている。モミ合い煮詰まり感を強めて上放れが期待される。
川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。
中期成長戦略として、鉄鋼事業をベースにした体質強化(JFEスチールと連携した製鉄所システム共通化、クラウド基盤ビジネスの本格展開)、SI事業の基盤強化(自動車業界向けの売上拡大、ERPで不足する原価・購買管理分野での自社ソリューション拡大)、自社プロダクト・ソリューション事業の成長(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeII」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービス)を強化している。
さらに戦略的業務提携の推進を掲げ、13年5月に大阪ガス <9532> 子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携した。
1月29日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比1.7%増収、同68.8%営業減益、同67.2%経常減益、同85.5%最終減益だった。製造流通向けSI事業と子会社KITシステムズのITインフラサービス事業の好調で増収だったが、鉄鋼向け売上減少と案件構成変化の影響で営業減益だった。
通期見通しは前回予想(10月25日に売上高を増額)を据え置いて売上高が前期比4.0%増の351億円、営業利益が同10.6%増の10億20百万円、経常利益が同10.1%増の10億20百万円、純利益が同3.3%増の5億20百万円としている。第3四半期累計の利益進捗率が低水準のため注意が必要だが、製造流通向けSI事業が好調であり、鉄鋼向けはJFEスチールの設備投資が下期に積み増しとなるようだ。子会社KITシステムズでは米マイクロソフトの基本OS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う需要も寄与する。
株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、昨年7月以降は概ね830円~880円近辺でモミ合い展開だったが、足元では全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げ、2月4日には791円まで急落する場面があった。ただしその後は切り返しの動きとなって830円~840円近辺まで戻している。
2月10日の終値835円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円22銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS1179円71銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると、2月の急落で長い下ヒゲを付けてモミ合いレンジに回帰した。一旦は底打ちを確認した形だろう。指標面に割高感はなく、煮詰まり感を強めて上放れが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズ<4832>(東2)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて急落する場面があったが、その後は切り返しの動きを強めている。モミ合い煮詰まり感を強めて上放れが期待される。
economic
2014-02-12 09:30