日本エム・ディ・エムは全般地合い悪化で戻り高値圏から急反落だが切り返しの動き

■収益改善を評価する流れに変化なし   医療機器商社の日本エム・ディ・エム <7600> の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月戻り高値圏から急反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。収益改善を評価する流れに変化はないだろう。   人工関節、脊椎固定器具、骨接合材料など整形外科分野を主力とする医療機器商社である。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約が前期に終了したが、米国子会社オーソデベロップメント(ODEV)社製品の拡販、自社製品比率上昇による売上総利益率上昇などで収益改善基調だ。   13年6月にODEV社製造の脊椎固定器具の薬事承認を取得した。さらに13年11月にはODEV社製造の人工膝関節新製品が米国食品医薬品局(FDA)薬事承認を取得した。14年1月から米国で販売開始して14年3月期連結業績に寄与する。ODEV社製造の人工膝関節製品は中国でも薬事承認を取得している。日本や中国の高齢化社会到来を背景に収益拡大が期待される。   1月30日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は、売上高が66億65百万円で前年同期比14.1%増収、営業利益が3億09百万円(前年同期は2億39百万円の赤字)、経常利益が1億63百万円(同4億03百万円の赤字)、純利益が87百万円(同3億73百万円の赤字)だった。ODEV社製の人工関節、脊椎固定器具、骨接合材料の好調で自社製品比率が前年同期の57.4%から73.9%に上昇し、売上総利益率が同63.6%から71.3%に7.7ポイント改善した。   通期見通しについては前回予想(5月8日公表)を据え置いて、売上高が前期比15.6%増の94億円、営業利益が5億40百万円(前期は1億52百万円の赤字)、経常利益が4億40百万円(同3億95百万円の赤字)、純利益が2億円(同3億97百万円の赤字)の黒字としている。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約終了の影響が一巡し、ODEV社製品の日本と米国での販売好調、骨接合材料新製品「MODE」の日本での拡販、自社製品比率上昇による売上総利益率上昇などで営業損益が大幅に改善する。なお想定為替レートは1ドル=93円としている。   株価の動きを見ると、急騰した昨年11月高値395円からの反動調整が一巡して1月6日には357円まで戻したが、その後は上げ一服となり、全般地合い悪化の影響も受けて急反落した。2月4日と2月5日には276円まで調整する場面があった。ただし足元では切り返しの動きを強めて300円近辺まで戻している。   2月10日の終値299円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS7円56銭で算出)は40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS409円58銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発した。急騰前の昨年11月安値261円を割り込むことなく反発して下値を切り上げた形だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医療機器商社の日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月戻り高値圏から急反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。収益改善を評価する流れに変化はないだろう。
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2014-02-12 09:30