中国がバブル崩壊したら世界恐慌になる?=為替王
Q:中国のバブルが崩壊したら、世界経済は恐慌を迎えるリスクがありますか?
A:上昇し続けていた中国株は、6月15日前後を境に、急落に転じました。ただ当初は日米など主要先進国の株価は、あまり中国株急落の影響を受けることなく、ほぼ平常どおりの値動きでした。
Q:日米の株価が、中国株急落の影響を受けなかったのは、なぜですか?
A:グローバルな機関投資家やヘッジファンドなどは、複数の主要国に投資しているため、近年は連鎖的な株安(または株高)が生じやすくなっています。しかし、中国だけは異質で、外国人投資家を制限しており、大部分は中国内の個人投資家によって売買されています。そのため中国で株価が暴落しても、直接的には日米などの株式市場が影響を受けるわけではありません。
Q:でも今月は、「中国株暴落の影響により、日米の株価も急落」とのニュースが目につきます。
A:ギリシャ危機で不安要因が高まっていた状況に加えて、今回の中国株の暴落が、一部の個人投資家の損失にとどまらず、中国の実体経済にも悪影響が出始めるのではないかとの懸念が背景にあります。
Q:中国のバブル崩壊が、世界恐慌につながるリスクがありますか?
A:現時点でそこまで影響力があるとは思えません。ただ、中国の高度経済成長はすでに鈍化していますから、今回、中国株バブル崩壊により、個人や企業が痛手を受けて、さらに中国の景気が減速するようなことになれば、まず、中国と貿易関係の深い、欧州やオーストラリアの経済が打撃を受けるでしょう。その悪影響が米国や日本にも波及するシナリオは想定されます。
Q:リーマンショックの時みたいに、日本株も大暴落したりしませんか?
A:リーマンショックでは米国の金融機関の負債が世界に拡散されていたため、リーマン破綻の影響は世界の金融機関・投資家を直撃して、結果的に、日本株も暴落しました。一方、中国の株・不動産・金融機関などの負債は主に中国の国内の話なので、世界とはあまりリンクしていません。よって直接的に日米の株価の暴落につながることは考えにくいです。ただ、上述のように実体経済は関わりがありますので、間接的に悪影響が波及するシナリオは考えられるかもしれません。(執筆者:為替王)
Q:中国のバブルが崩壊したら、世界経済は恐慌を迎えるリスクがありますか?A:上昇し続けていた中国株は、6月15日前後を境に、急落に転じました。ただ当初は日米など主要先進国の株価は、あまり中国株急落の影響を受けることなく、ほぼ平常どおりの値動きでした。
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2015-07-10 11:15