ギリシャ人「国外脱出」?・・・富裕層のパスポート申請が急増

 ギリシャでは債務危機がエスカレートし、欧州連合(EU)に救済条件を突きつけられるなか、中国メディア・新華網は11日、同国でパスポート申請数が急増していることが明らかになったと報じた。  記事は、ギリシャ大手の新聞である「イ・カシメリニ」の9日付報道を紹介。5日に行われた国民投票後、同国のビザセンターが受理したパスポート申請数が前年同時期に比べて50%増加したと伝えた。  また、パスポート申請数がおもに同国北部と南部郊外地域で増加しており、これらの地域では国民投票において、政府が欧州中央銀行(ECB)や国際通貨基金(IMF)などの債権者が示した財政・構造改革案を受け入れることへの圧倒的な支持が示されていたと紹介した。  そして「初めての申請か、更新かの内訳は明らかではないが、一部の人がEUの加盟国内で生活できるようにパスポート取得を望んでいることは間違いない」とした。  さらに、パスポート申請数が増加した地域は、マケドニア大学が昨年10月に実施した調査において同国内で不動産価格がもっとも高い地域であることが判明していたとも紹介。同国財政相が2012年に発表した報告では、この地域の1人あたりの収入が同国内で上位10番目以内だったことも併せて示した。  記事はこの状況について「ギリシャの債務危機がくすぶり続けていることが、国内富裕層が自ら『離脱メカニズム』を図る動きを促している」と評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・新華網は11日、債務危機がエスカレートしているギリシャで、パスポート申請数が急増していることが明らかになったと報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-07-13 09:45