「バブルではない!」・・・中国大都市で不動産価格上昇=中国メディア

中国メディアの新京報は9日、北京市や上海市、深セン市といった大都市では不動産価格が1平方メートルあたり5万元(約100万円)に達することがもはや当たり前になりつつあると指摘する一方、「不動産価格がバブル化していることを意味するものではない」と主張する記事を掲載した。
記事は、世界的にみて北京市や上海市の不動産価格が特に高いわけではないと主張。国際都市であるロンドンや香港、ニューヨークなどでは床面積当たりの価格がさらに高いと論じた。
さらに、北京市では地価が上昇しており、大興区の一部の不動産プロジェクトでは建築床面積1平方メートルあたりの地価が3万6000元(約72万2800円)に達したことを紹介。建設コストや各種税金、ディベロッパーの利益を乗せた販売価格は1平方メートルあたり5万元を超えることは間違いないと指摘した。
記事は、北京市でも郊外地区における不動産販売価格が1平方メートルあたり5万元を超えるケースが登場することを根拠に、「中心部の不動産価格はもはや1平方メートルあたり5万元を下回ることはほとんどないだろう」と論じた。
記事はさらに、上海市も、市中心部では1平方メートルあたりの価格が5万元を超える物件が当たり前になる時代を迎えようとしていると論じた。ただし、中国全国的には、不動産市場が低迷していると指摘した。
北京市などで不動産価格が上昇している理由としては、不動産建築用の土地が少ないことを挙げ、上海市政府は2020年以降は不動産向けの土地供給を抑える方針であると紹介した。さらに、土地が少ないにもかかわらず、人口増のために供給が需要に追い付いていないと指摘し、就業機会の多い大都市には農民工や大学卒業生を含め、多くの人が集まってくるため住宅需要も大きいと分析した。
記事は最後の部分で、国際的な大都市で不動産価格が高騰するのは「大きなバブル」を意味するのではなく、「大都市の表札」のようなものであり、「世論は歓迎しない」が、経済や社会、都市の発展から必然的に生じるものとして、冷静・客観的に受け止めねばならないと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの新京報は9日、北京市や上海市、深セン市といった大都市では不動産価格が1平方メートルあたり5万元(約100万円)に達することがもはや当たり前になりつつあると指摘する一方、「不動産価格がバブル化していることを意味するものではない」と主張する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic
2015-07-14 10:30