中国株暴落はバブル崩壊の始まりですか?=為替王
Q:中国株が暴落しました。これはバブル崩壊の始まりで、かつての日本と同じ局面を迎えますか?
A:中国株(上海総合株価指数)は、先月のピークから先週にかけて最大約35%も下落しました。これは日経平均にたとえるならば株価2万円から1万3千円へと1カ月以内に暴落したのと同じです。
Q:しかし先週から、大幅に反発しているようですね?
A:中国株は先週後半から急反発していますが、背景は、中国政府による異常な規制です。多くの銘柄の取引を停止したり、企業や大株主や企業役員らに株の売却を禁止したり、さらに株の買い支えを要請したり、個人投資家が借金して株を買える制度を拡張したり、先進国ではあり得ない政策を連発しました。
Q:そんな強引なやり方で株価を上げて、大丈夫なんでしょうか?
A:株価は先月のピークからまだ2割以上も下がった状態です。借金をして投資をしていた個人投資家は「株の含み損」と「借金の金利負担」とダブルで痛みを抱えた状態ですから、規制が解除されたら再び、株の売り圧力が顕在化するリスクもあると考えられます。
Q:これは中国経済のバブル崩壊の始まりなのでしょうか?
A:中国はすでに経済成長が鈍化しています。不動産バブルはすでに崩壊しており(不良債権を抱える業者の存在も明らかになっています)、今回、株バブルも崩壊したとなりますと、資産価格の負のスパイラスに陥る不安も出てきます。
Q:中国は、かつての日本と同じ局面を迎えているのでしょうか?
A:仮に、不動産価格や株価がさらに下落しても、根底にある経済が堅調であれば、調整局面は一時的なもので、すぐに回復することが期待できます。しかし心配されるのは、中国はこれから急速に少子高齢化に向かいます。これは約20年前の日本に酷似しています。
Q:20年前の日本に似ているというのは、どういう意味でしょうか?
A:中国でも今後、年金・医療など高齢者を支える問題が深刻化して、最近の日本と同じように、社会保障問題が経済成長を大きく阻害するリスクが高いです。つまり目先の株価がどうなろうとあまり関係なく、長期的(今後10年~20年くらいのタームで見て)、中国経済はさらなる鈍化、そして停滞に向かう可能性は決して低くないと思われます。(執筆者:為替王)
Q:中国株が暴落しました。これはバブル崩壊の始まりで、かつての日本と同じ局面を迎えますか?A:中国株(上海総合株価指数)は、先月のピークから先週にかけて最大約35%も下落しました。これは日経平均にたとえるならば株価2万円から1万3千円へと1カ月以内に暴落したのと同じです。
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2015-07-14 22:45