世界のレアアース市場に中国の影響力!?=中国メディア

 米国のレアアース(希土類)最大手「モリコープ」がこのほど、米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用申請を行ったことに対し、中国メディアの国際商法は「世界最大のレアアース生産国である中国の影響力に再び注目が集まるようになった」と報じた。  記事は、世界のレアアース市場における中国の主導的立場は今なお健在と主張し、中国のアナリストの話として、「世界のレアアース市場における中国の生産量の割合はかつての90%から80%程度まで低下した」としながらも、中国産レアアースの価格変動が世界のレアアース価格に影響を与えていることから分かるとおり、「価格面での影響力は存在する」と指摘した。  さらに、「世界的にレアアース価格が下落しているため、他国でのレアアース鉱山は経営が難しくなっており、中国は世界のレアアース市場において影響力が再び拡大傾向にある」と論じた。  一方で、別のアナリストの発言として、「米モリコープの破産法適用申請は米国のレアアース産業の発展にさほど大きな影響をもたらさない」と指摘し、その理由として「技術やレアアース鉱山が失われたわけではないため」と主張。現段階では米国国内でレアアース生産の採算が合わないことを意味しているに過ぎないとし、米国はレアアースを輸入すれば良いだけの話だと論じた。  続けて記事は、中国海関(税関)の統計を引用し、2015年1-6月における中国のレアアース輸出量は前年同期比1.6%減の1万3880トン、輸出金額は同15.9%減の1億7188万ドル(212億7500万円)だったことを紹介。  さらに、輸出量、金額ともに減少したことに対し、需要低迷が価格の下落につながっていると指摘。また、中国ではレアアースの違法採掘や密輸も後を絶たないとし、「レアアース価格が低迷する理由の1つだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
米国のレアアース(希土類)最大手「モリコープ」がこのほど連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用申請を行ったことに対し、中国メディアの国際商法は「世界最大のレアアース生産国である中国の影響力に再び注目が集まるようになった」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-07-16 12:00