中国の地方行政、破産した国有企業の債権買い取りに成功=中国メディア

 中国メディア・金山網は16日、江蘇省句容市にある破産国有企業2社の債権3600万元(約7億2000万円)について、同市政府が法律の力を借りつつ5年の協議を経て425万元(約8500万円)で買い取ることに成功したと報じた。  記事は、句容市コンクリート工場と鎮江市畜産品工場は句容市にある古い国有企業で従業員が多く、定年退職者が増加しているなか、債務の償還(返済)が不可能となり、2002年と08年にそれぞれ裁判所から破産の裁定を受けていたと紹介。両社の債権額は元本と利息を合わせて3600万元にまで膨らんでいたとした。  そして、同市政府の法律顧問が加わった協議団を結成、債権を持っていた中国東方資産管理公司南京事務所との協議に臨んだと説明。「当初、企業資産が保全できない、従業員が多いといった問題だらけで、途方に暮れた」と法律顧問が振り返るほど、解決の糸口を探るのが難しい案件だったが、繰り返し研究を重ねることで解決案を導き出したと紹介した。  さらに、代表団が5年に及ぶ協議のなかで中国の関連法規、国の優遇規定などを十分に利用して債権譲渡の優先権を取得するとともに、債権の譲渡価格を425万元にまで減らしたうえで譲渡合意の取り付けに成功したと伝えた。  記事は、市政府が債権を買い取ったことで各種問題が解決されつつあることを併せて紹介。鎮江市畜産品工場の従業員400人あまりの養老保険年金(養老金)、医療保険金、労働契約解除に伴う賠償金などは市の財政から補てんされ、コンクリート工場の従業員300人分の補償問題も解決への取り組みが進んでいるとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・金山網は16日、江蘇省句容市にある破産国有企業2社の債権3600万元(約7億2000万円)を、同市政府が法律の力を借りつつ5年の協議を経て425万元(約8500万円)で買い取ることに成功したと報じた。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,politics,social_issues
2015-07-17 11:00