中国スパコン、「世界一」が最終目標ではない!=中国メディア

世界で最も高速なコンピュータシステムの上位500位をランク付けし、評価するプロジェクトにおいて、中国のスーパーコンピューター(スパコン)「天河二号」がランキング「TOP500」で5期連続での世界一となったことについて、中国メディアの新華社は14日、「天河二号の感心事は世界一だけにとどまらない」と論じた。
ランキング「TOP500」は13日に、ドイツで開かれているコンピューター研究者の国際会議で発表された。
記事は、「天河二号」が5期連続でスパコンランキング世界一となったことに対し、「国外のメディアは、中国のスパコンのハード面、ソフト面を含め、科学技術の実力が猛烈に発展していると驚いた」と報じた。
続けて、「1位」という座はお金で買うことのできるものではなく、成功とは蓄積のもとに成り立つものだと主張する一方、「1位」という座は中国にとって最終的な目標ではなく、「自主開発」も大きな目的と主張した。
さらに、スパコンは気候変動や地震の予測、核爆発のシュミレーションなどさまざまな分野で活用でき、経済、科学技術、国防などにおいて重要な分析を提供し、国力を増強させる重要なツールであると指摘。
一方で、「天河二号」には米インテルのCPUが使われていることを指摘する声があるとしつつも、「同じ鉄筋やコンクリートを使っても、設計によって違う不動産ができるのと同様に、スパコンにおいても基幹技術はCPUではなく、設計思想にある」と主張。「天河二号」の設計思想を含めた各種技術はすべて中国が開発したものであるとし、「基幹技術にあたるもの」と主張した。
また記事は、「天河二号」がスパコンランキングで1位を獲得したことに、米国は「嫉妬しているのではないか」としたうえで、米国政府が2015年4月に中国への一部のCPUなどの輸出を禁じたことを紹介。さらに、「米国政府の輸出制限は必ずしも中国にとって悪いことではない」としたうえで、中国でCPUの自主開発につながる可能性を示唆、「外部から購入した製品で成し遂げた成功が本当の成功でないことは分かっている」とし、自ら開発し、経験を積み、国外の競合を乗り越えてきたからこそ、他国の技術封鎖は常に失敗するのだと主張した。(編集担当:村山健二)(写真は新華社の14日付報道の画面キャプチャ)
世界で最も高速なコンピュータシステムの上位500位をランク付けし、評価するプロジェクトにおいて、中国のスーパーコンピューター(スパコン)「天河二号」がランキング「TOP500」で5期連続での世界一となったことについて、中国メディアの新華社は14日、「天河二号の感心事は世界一だけにとどまらない」と論じた。(写真は新華社の14日付報道の画面キャプチャ)
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2015-07-17 19:00