【為替本日の注目点】株上昇でドル高進行、日経続伸でドル買い継続

 NY市場  ドル円は東京市場が休場であることに加え、経済指標の発表もなかったことから、値動きは124円台前半で限られた。一方ユーロドルは、IMFへの返済が完了したことなどを手がかりにユーロが売られ、1.0808までユーロ安が進む。  株式市場は反発。ギリシャ問題が落ち着きを見せたことや企業決算を好感し、ダウは朝方の上昇分を縮小しながらも13ドル高。債券相場は年内の利上げ観測がくすぶる中、小幅に反落。長期金利は2.37%台へ小幅に上昇。金は大きく売られ、一時は5年5ヶ月ぶりとなる1080ドル台まで売られる。中国の金保有額が減少していたことが影響。原油も4日続落し、50ドル台に。  ドル/円 124.20 ~ 124.38  ユーロ/ドル 1.0808 ~ 1.0870  ユーロ/円 134.38 ~ 135.04  NYダウ +13.96 → 18,100.41ドル  GOLD -25.10 → 1,106.80ドル  WTI -0.74 → 50.15ドル  米10年国債 +0.039 → 2.379%  本日の注目イベント  豪   RBA議事録   日   日銀金融政策決定会合議事要旨(6月18、19日分)   米   企業決算 → アップル、マイクロソフト、ヤフー   ギリシャがECBへの返済を完了し、さらにIMFへの支払いも済ませたことで、リスクオンの流れが継続。中国株も今のところ、政府のPKOが功を奏し安定していることも投資家のリスク許容度を高めていると思われ、ドル高、株高が進んでいます。  ドル円はNY市場では終始124円台で推移し、124円台半ばを超えることはなかったものの、安定した動きを見せています。ユーロドルが一時1.0808までユーロ安が進む場面もあり、5月27日以来の安値をつけています。ドルが買われているというべきですが、市場参加者の目が、ギリシャや中国から再び米利上げへとシフトしてきたことが背景かと思われます。  昨日のNYでは124円38銭までドル高が進みました。この水準はちょうど6月24日につけたドルの高値と同水準でした。また124円台半ばから上は、6月10日の「黒田ショック」で、急激な円高に振れる起点となった水準でもあります。従って市場参加者がこの水準を意識していると同時に、ここを抜けるかどうかが、今後125円を超えて年初来高値を更新できるかどうかの試金石になりそうです。  ドル高は対ユーロや、対豪ドルでも鮮明です。特に豪ドルでは0.72台まで豪ドル安が進み、これは2009年5月以来の水準になります。RBAのスティーブンス総裁が何度も口先介入で指摘してきた「豪ドルが0.75まで売られても驚きはない」と言っていた水準を大きく下回っています。  ドルはさらに、金など商品相場に対しても強含んでいます。金は昨日のNYコメックスで、1080ドル台まで売られ、こちらも5年5ヶ月ぶりの安値でした。原油価格が下げているのもドル高の影響とみることができます。今週はドル高がどこまで進むのかを見極める週になりそうですが、まずは上述のように、124円台半ばをしっかりと上抜けする必要があります。同時にそれには、さらなるドル買い材料も必要です。  本日は、NYの株価が高いことや、ドル円も124円台であることから日経平均株価も続伸しそうな気配です。株価の上昇に伴ってどこまでドルが買われるのかを見極めたいと思います。レンジは123円60銭~124円60銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は東京市場が休場であることに加え、経済指標の発表もなかったことから、値動きは124円台前半で限られた。一方ユーロドルは、IMFへの返済が完了したことなどを手がかりにユーロが売られ、1.0808までユーロ安が進む。
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2015-07-21 09:30