中国の武器売り込み・・・イランは格好のマーケット!=中国メディア

 イランの核開発問題で、国連安保理常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国とイランの間で最終合意が成立し、国連安保理もイランが合意を履行すれば制裁を解除すと決議したことを受け、中国はイランに対して武器の売り込み攻勢に出るとの見方がある。  安保理決議によれば、イランが6カ国との合意を履行すれば、武器禁輸措置は5年後までに、ミサイル開発禁止は8年後までに、それぞれ解除する。  イラン軍の装備は旧式化や老朽化が進んでいる。1979年のイスラム革命以降は西側諸国からの兵器輸入が途絶え、その後はソ連(ロシア)や中国から購入したが、稼働率などで問題があるとされる。  中国はこのところ、武器の輸出に強い意欲を示している。そのためイランを「武器売り込みの格好のマーケット」と認識すると思われる。武器禁輸が解除されるのは5年後が目安になるが、「攻撃性」と見なされない軍用品の輸出はそれ以前でも可能なので、中国は輸送機、練習機、武器などを装備しない軍用車両や船舶の輸出に着手し、「5年後の全面解禁」のための地固めに注力する可能性がある。  全面会解禁以降に中国が売り込みを図る武器としては、「JF-1」戦闘機(中国国内での名称はFC-1、梟龍)、「85式」、「90-II式」などの戦車、「PLZ-45」などの自走砲、さらに潜水艦を含めた軍艦が考えられる。  中国はイランについて「核開発には反対」だが、良好な関係は維持しようとした。経済問題でも極端に追い込まないよう配慮してきた。各国がイランからの原油輸入を削減する中で、中国はイランにとって、最大の原油輸出先になった。中国はイランに対して、原油とのバーターで武器を売り込む可能性もある。  新華社によると、米オバマ大統領と中国の習近平国家主席は21日電話会談を行い、オバマ大統領はイランの核問題における中国の貢献を、習主席に感謝したという。イランとの良好な関係にある中国による、同国に対する説得が奏功したことを示すと考えてよい。  中国はイランとの経済関係で、引き続き「ウィン・ウィン」の関係の構築を目指すと考えてよい。「米国に異を唱え続ける」との点で、イランは、中国にとって“同志”とも言える。また、「中国の意見を受け入れること」でイランの経済が改善し、政権も安定すれば、北朝鮮に「範を示す」ことにもなる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO、「JF-1」戦闘機)
イランの核開発問題で、国連安保理常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国とイランの間で最終合意が成立し、国連安保理もイランが合意を履行すれば制裁を解除すと決議したことを受け、中国はイランに対して武器の売り込み攻勢に出るとの見方がある。(イメージ写真提供:CNSPHOTO、「JF-1」戦闘機)
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2015-07-22 14:15