STAP細胞とIPS細胞は何が違うのか?
ハーバード大で早速、人の皮膚細胞からSTAP細胞を作り出したかも!?との記事が挙がっています。人として始めてのSTAP細胞であることが確認されれば、再生医療への期待が一気に膨らみます。
そもそも、このSTAP細胞とIPS細胞は何が違うのか?
受精卵が細胞分裂する過程で、細胞は初めにあなたは「骨になりなさい」、「神経になりなさい」、「皮膚になりなさい」「臓器になりなさい」、「血液になりなさい」と役割を与えていきます。そうすることで、細胞がそれぞれの役割を果たすことで赤ちゃんの形になっていくのですが、一旦役割を与えられた細胞は、骨なら骨、神経なら神経にと他の役割を担当することが不可能とされてきました。骨の細胞が神経の細胞にはならないということです。
ですが、生まれつき心臓が悪い子供とかをなんとか治したいとおもったときに、心臓を形づくる細胞を人間の手で受精卵に戻すことができたら、もしかしたら治るんじゃないかと世界中で研究が進み、発見されたのがIPS細胞でした。
IPS細胞は、ノーベル賞を受賞した山中さんが発見した山中遺伝子に細胞をはめ込むとその細胞が初期化されて(当初の役割がリセット)何にでもなれる細胞(万能細胞)に変わるというものです。
STAP細胞は、マウスの赤ちゃんの血液細胞を酸性の溶液に浸すと刺激を受けた細胞から万能細胞が出来てしまったというものです。
IPS細胞では、細胞が万能細胞になるのに2~3ヶ月時間を必要とし、その成功率も0.1%程度。発がん性リスクもあります。ですが、STAP細胞では万能細胞になるのに2~3日、成功確率はIPS細胞の70倍~90倍で、しかも発ガン性リスクが低いとのこと。
ノーベル賞を受賞したIPS細胞よりもSTAP細胞のほうが、素晴らしい内容なのですが、まだマウスでの実験の成功だけに留まっていることから、ハーバード大の人の皮膚細胞からSTAP細胞ができたかも!?というのは非常に魅力的です。
先行して発見されたIPS細胞ではすでに、人の細胞から作ったIPS細胞をマウスに移植して、マウスの壊れた神経細胞の再生に成功しています。これから加速度的にSTAP細胞の研究が進むと思われますが、STAP細胞のメリットは遺伝子治療の規制の対象にならない点。IPS細胞は遺伝子操作によるものであるため、規制が強く臨床研究に至るまでのハードルが高いのがデメリットですが、STAP細胞の場合は遺伝子を使わないので遺伝子治療ではなくなることから臨床研究のハードルが確実に低くなり、国が支援をしやすくなるメリットがあります。それにより、治療の実現が早まる可能性が高まりますし、STAP細胞の大量生産とそれに伴い費用も低下します。
世界中の富裕層がお金で買えないのが、寿命です。現在この分野で世界トップレベルにあるのが日本です。世界中から資金が集まるのも夢じゃないのかもしれません。(情報提供:株式会社アイリンクインベストメント)
ハーバード大で早速、人の皮膚細胞からSTAP細胞を作り出したかも!?との記事が挙がっています。人として始めてのSTAP細胞であることが確認されれば、再生医療への期待が一気に膨らみます。
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2014-02-13 14:30