韓国かつての「金融危機」・・・政府の過度な干渉が原因=中国メディア

中国メディアの財新網は24日、アジア通貨危機によって1997年末に韓国が金融危機に直面した過去を紹介し、短期間で経済成長を遂げ、「漢江の奇跡」を成し遂げた韓国が金融危機に直面した理由を分析する記事を掲載した。
記事は、1950年代後半から韓国政府は重化学工業を発展させる戦略を推進し、60年代にかけては銀行の国有化を行い、80年代にかけて大企業に資金を投入し、大企業の実力を大幅に向上させたと紹介した。
さらに、韓国の中央銀行は国有企業や大企業が低コストでの資金調達を可能とするため低金利政策を行ったほか、大企業に対して政策的金融支援を行った結果、韓国企業は借り入れた資金で購入した資産を担保に、さらに資金を借り入れるという高レバレッジな経営を行ったと報じた。
また、アジア通貨危機がぼっ発する前の韓国では、政府が銀行に強く介入しており、すべての銀行の頭取は政府が任命していたほどだと指摘し、銀行は貸し出しにおける審査や投資に対する管理、監督を行う機能が欠ける結果となり、モラルハザードが発生していたと論じた。さらに、大企業においては調達した資金の投資効率を追求する動機も不足することになったとした。
続けて記事は、1980年には韓国の経常収支が50億ドルを超える赤字となり、経済成長率もマイナス1.5%まで落ち込むなど、重化学工業を発展させる戦略が思ったような効果をあげられなかったと紹介。その結果、韓国は資本市場の開放や為替市場の改革など、さまざまな金融改革に乗り出したと紹介した。
一方で、韓国の金融改革は中途半端だったとし、国有銀行や国有企業に対する影響を恐れ、重要な改革を先送りしたり、発表後に取り消したりしたと紹介。また、その結果、アジア通貨危機におけるリスクを残す結果となったとし、アジア通貨危機における韓国の金融危機の根本的な原因は「韓国政府の企業と銀行に対する過度な干渉と保護にあった」と指摘。韓国政府の保護のもと、企業は非効率かつ莫大な負債を抱え、結果として負債が金融危機につながったとしながらも、その改革を徹底できなかったことが韓国に金融危機を招いたと論じた。(編集担当:村山健二)(写真は財新網の24日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの財新網は24日、アジア通貨危機によって1997年末に韓国が金融危機に直面した過去を紹介し、短期間で経済成長を遂げ、「漢江の奇跡」を成し遂げた韓国が金融危機に直面した理由を分析する記事を掲載した。(写真は財新網の24日付報道の画面キャプチャ)
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2015-07-25 21:30