米国産「お米」に警戒する日本の農家=中国メディア

 中国メディア・央広網は26日、「日本人はなぜ長粒のコメを受け入れられないのか」とする記事を掲載、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡って進む米国産コメの輸入を取り巻く日本国内の状況について論じた。  記事は、コメには長粒種のインディカ米とジャポニカ米があり、日本では基本的にジャポニカ米が栽培されていると紹介。収穫までに手間暇がかかり、品種改良を断続的に進めてきた日本のジャポニカ米を、日本人は「世界で一番おいしいコメ」と認識しているとし、1990年代末に冷夏による不作でタイから大量のインディカ米を輸入したさい、日本米の5分の1という低価格だったものの日本人には受け入れられず、最後はみんな飼料用にまわされたと説明した。  そして、タイをはじめ世界でトップレベルのコメ生産量を誇るアセアン諸国に対して「おもに長粒種を栽培しているため日本の農家は恐れを持っていない」とした。その一方で、米国産のコメが全面的に開放されることを日本の農家は恐れていると解説。その理由として、米国では長粒種だけでなく中粒種、短粒種のコメを栽培していること、信頼度や消費者へのサービス能力も世界をリードしていることを挙げた。  さらに、日本の関係当局が主婦に対して実施した調査で、当初わずか10%が「米国産を食べる」と回答していたものが、試食後に聞くと30%にまで上昇、さらに価格が日本産の3分の1という話をした後では80%にまで達したとのデータを紹介。「もし日本がコメの関税障壁を撤廃すれば、日本の農民は食いぶちを失って没落する恐れがある」とした。  記事はまた、日本人にとってコメが「単にごはん、と言うだけでなく一種の文化となっている。日本の文化は『稲作文化』と呼ばれ、稲作があらゆる日本文化のベースになっているのである」とも紹介した。(編集担当:今関忠馬)(写真は央広網の26日付報道の画面キャプチャ)
中国メディア・央広網は26日、「日本人はなぜ長粒のコメを受け入れられないのか」とする記事を掲載、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡って進む米国産コメの輸入を取り巻く日本国内の状況について論じた。(写真は央広網の26日付報道の画面キャプチャ)
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2015-07-27 09:15