中国の経済成長、「拡大周期」は終わりつつある=中国メディア

中国株式市場で株価が急落したことに対し、中国では悲観論が蔓延しつつある。中国メディアのBWCHINESEは28日、「中国経済は今、高度成長を維持するために“服用してきた薬の後遺症”が現れ始めている」と論じる記事を掲載した。
記事は、中国株の急落によって、「金を稼ぎたいと考えていた中国人は茫然自失となった」と伝え、すでに中国では数年前から製造業は稼げる仕事でなくなっているうえ、不動産価格も大きく上昇する見込みが小さくなっていると指摘。中国人の多くが「今後はどうやって金を稼げばよいのかわからなくなっている」と伝えた。
さらに、株式投資においても不動産投資においても、「安い時に買い、高い時に売る」という単純な取引や、政府関係者に近づき、コネを用いて土地や鉱山を手に入れるという財の成し方はもはや過去のものであると主張し、過去30年にわたって成長してきた中国経済の拡大する周期が終わりつつあると指摘した。
続けて、中国は30年間の経済成長を通じて、天然資源を食いつぶし、人口ボーナス期も過ぎ去ろうとしていると指摘。また、無償で使用できた土地は商品に変わり、資産価格も上昇しきってしまったと指摘、「これまで経済成長を支えてきた要素がマイナスの要素に転じ始めている」としたうえで、膨れ上がった企業の債務総額や輸出の伸びの鈍化、金融システムの脆弱性が中国の主要な問題であると指摘した。
また記事は、1997年のアジア通貨危機において、中国が深刻な影響を受けなかったのは「中国の金融市場が開放されていなかったためにすぎない」とし、金融面の開放が進んだ現在においては「無防備に近い」と指摘。中国経済は今、これまで高度成長を維持するために「服用してきた薬の後遺症」が現れ始めていると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
中国株式市場で株価が急落したことに対し、中国では悲観論が蔓延しつつある。中国メディアのBWCHINESEは28日、「中国経済は今、高度成長を維持するために服用してきた薬の後遺症が現れ始めている」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
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2015-07-28 18:45