【為替本日の注目点】NY株反発でドル底堅い、日本・上海株に注目

 ドル円は株価が反発したことや、商品価格が下げ止まったことから123円台半ばから後半で一進一退。経済指標が不調だったことで、ドル売りが優勢な場面もあったが、株価の上昇に支えられた格好。ユーロドルでもドル買い戻しが優勢となり、1.10台半ばまでユーロ高が進む。  株式市場は6日ぶりに反発。企業の好決算が相場を牽引したが、連日の下げで自立反発したとの声も。ダウは189ドル上昇し、1万7600ドル台を回復。債券相場は反落。株価が大きく反発したことや、2年債入札が重石に。長期金利は2.25%台まで上昇。金は小幅に下落。原油価格は48ドル近辺まで上昇。  5月ケースシラー住宅価格指数  → +4.94%  8月消費者信頼感指数     → 90.9  7月リッチモンド連銀製造業指数 → 13  ドル/円 123.51 ~ 123.79  ユーロ/ドル 1.1024 ~ 1.1065  ユーロ/円 136.37 ~ 136.73  NYダウ +189.68 → 17,630.27ドル  GOLD -0.20 → 1,096.20ドル  WTI +0.59 → 47.98ドル  米10年国債 +0.04 → 2.250%  本日の注目イベント  米  6月中古住宅販売成約指数   米  FOMC 政策金利発表   NYの株価がようやく下げ止まり、ドル円は123円台後半まで値を戻す場面もありました。消費者信頼感指数が予想を下回るなど、経済指標もさえず、ドル円も売が優勢の場面もありましたが、株価が大幅に反発したことで、ドルも底堅く推移しています。米企業業績も全体的にはさえず、中国株が再び波乱要因になってきたことで、リスクオフがやや進んでいる状況と見られます。  7月の消費者信頼感指数が予想を大きく下回り、米景気や雇用などの見通しに関する楽観論が後退しています。米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した7月の消費者信頼感指数は「90.9」と、前月の「99.8」から大きく低下しました。現況指数、期待指数ともに前月より低下しており、特に期待指数は「79.9」と、昨年2月以来の低水準でした。また、向こう6ヶ月に雇用が増えると答えた比率は「13.1%」と、こちらは2013年11月以来の低い水準でした。(ブルームバーグ)  前日には123円近辺までドル円は売られましたが、この日は商品市況の下げ止まりや株価の反発に支えられ、123円後半まで上昇しましたが、まだ120-125円のレンジを抜けきれず、明確な方向感も見極めにくい状況が続いています。明日の朝方にはFOMCの声明分が発表されます。政策変更は無いと思われますが、声明文の内容には注意が必要です。  市場では9月の利上げ予想は五分五分ですが、8月にはFOMCがないため、今回のFOMC声明が9月説前の最後の会合になります。個人的には9月利上げの可能性は五分五分よりも高いと思っていますが、基本は経済指標次第です。  そうなるとやはり、30日発表の第2四半期GDP速報値と、来週の7月の雇用統計が極めて重要な意味合いをもっていると思います。昨日の経済指標の結果を見ても、米経済成長の勢いはまだ強弱まちまちといった状況です。このまだら模様の経済成長下でも、FRBが初回利上げに踏み切るのかどうかが焦点になります。  明日朝のFOMC声明文まで市場にインパクトを与えるような材料はありません。東京時間は日本株の動きと、さらに10時半からの上海株式市場の動向に注目です。上海株式市場は10時25分にはプレオ-プンがあり、気配を見ることができるようです。本日のレンジは122円80銭~124円20銭程度と、ややワイドに予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は株価が反発したことや、商品価格が下げ止まったことから123円台半ばから後半で一進一退。経済指標が不調だったことで、ドル売りが優勢な場面もあったが、株価の上昇に支えられた格好。ユーロドルでもドル買い戻しが優勢となり、1.10台半ばまでユーロ高が進む。
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2015-07-29 09:30