戦略資源のレアアース・・・「安売り」は災いをもたらす!=中国メディア

 中国メディアの新華網によれば、内モンゴル自治区の2015年上半期におけるレアアースの対日輸出が前年同期比130%増となる一方、輸出平均価格が大幅に下落したことが現地の税関当局の話で明らかになった。中国メディアの捜狐は29日、「戦略資源のレアアースを安売りすることは国に災禍をもたらす行為である」と批判した。  記事は、新華網の報道を引用し、内モンゴル自治区の15年上半期におけるレアアース輸出量が急増する一方で、輸出平均価格が大幅に下落していると紹介。上半期の平均輸出価格が1トンあたり3万2000元(約63万6000円)で同34.7%減となり、とくに6月には同2万9000元(約57万6000円)と前年同期比で34.1%減、前月比でも4%減だったと伝えた。  続けて、レアアースがハイテク製品にとって必要不可欠な物質であることを紹介する一方、中国がこれまでレアアースを国外に輸出してきたことについて「貴重なレアアースを取るに足らない額で売り続けてきたことは巨額の利益流出と同じことだ」と主張した。  さらに、レアアース鉱石は放射性物質を含むことが一般的で、採掘時には環境汚染を予防するための処理が重要となることを指摘し、「中国はこれまでレアアースの輸出のために環境に取り返しのつかない負荷をかけ、大きな代価を支払ってきた」と主張。それにもかかわらず、「なぜ中国はレアアースを取るに足らない額で売らなければならないのか」と疑問を呈した。  また記事は、中国は世界のレアアース市場において生産や輸出といった分野で「世界一のシェアを有している」にもかかわらず、価格を決めるうえでの主導権を持たないと不満を示した。さらに、中国がレアアースを安値で輸出を続ける背後で韓国や日本は大量にレアアースを貯蔵しているとし、「日中間で武力衝突が起きれば、日本はレアアースを兵器に用いるだろう」と主張、中国にとって非常に脅威となるなどと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの新華網によれば、内モンゴル自治区の2015年上半期におけるレアアースの対日輸出が前年同期比130%増となる一方、輸出平均価格が大幅に下落したことが現地の税関当局の話で明らかになった。中国メディアの捜狐は29日、「戦略資源のレアアースを安売りすることは国に災禍をもたらす行為である」と批判した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-07-30 09:15