日本と韓国の企業 「課題は同じ」=中国メディア

中国メディアの経済日報は30日、世界経済の回復に向けた足取りが鈍いなか、日本と韓国の企業は競争力を高めるための取り組みが求められていると論じた。
記事はまず日本企業について「2015年上半期の業績は総じて好調で、利益も拡大している」と伝え、特に自動車産業は好調だと指摘。一方で、電機メーカーは企業によってばらつきが見られると伝え、シャープや東芝は苦境に直面していると論じた。また、内需型企業においても建設や不動産が特に活気づいているとし、人手不足となっていることを紹介した。
続けて、日本国内における見方として、日本企業が直面している主な課題は「新興国の追い上げ」だと伝え、製造業と情報通信技術(ICT)の融合という点においては「日本は欧米にリードを許してしまったばかりか、新興国に比べても明確な強みを見いだせていない状況」と論じた。
一方で、情報通信やインターネットを従来の産業と融合させるための取り組みは日本で積極的に行われているとし、電力インフラと通信インフラを融合させた「スマートグリッド」やロボット技術やICTを活用した「スマート農業」といった新しい概念も登場していると紹介。日本企業は「将来における競争はICTの活用が鍵になることを認識しており、自国の製造業の地位を盤石なものにしようと取り組んでいる」と論じた。
続けて記事は、韓国企業について「課題は日本企業と同じ」と指摘し、世界をリードできる新しい製品を創出できていないうえに、韓国の場合は「円安と相対的なウォン高によって輸出競争力が低下している」と指摘。これまで韓国経済を支えてきた電子機器、自動車、鉄鋼、造船といった分野が同時に苦境に陥ってしまったと指摘した。
さらに、サムスン電子や現代自動車、ポスコといった各業界を代表する企業が相次いで新しい経営戦略を策定し、苦境に対処しようとしていると指摘する一方、韓国企業は競争力を高めるために構造改革を行うことが求められていると論じた。(編集担当:村山健二)(写真は経済日報の30日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの経済日報は30日、世界経済の回復に向けた足取りが鈍いなか、日本と韓国の企業は競争力を高めるための取り組みが求められていると論じた。(写真は経済日報の30日付報道の画面キャプチャ)
china,economic,korea,japan
2015-07-30 10:30