自分磨きにお金を使う若者たち

 中国では、ビジネスマンなら若くても比較的いい給料をもらっています。しかし、彼らは結婚を考えていない限り、すぐにマイホームを購入する気はありません。また、利便性が低いゆえに車の購入にも積極的ではありません。では、何にお金を使うのでしょうか。  今の若いビジネスマンたちは、自分を向上させることに目を向けています。もともと中国は日本とは違い、会社が自分を養ってくれるという考え方はありません。自分の将来は、自分で切り開いていかなければならないのです。頼れるのは、自分自身だけです。 そのため、よい大学を出ることを目標に、学生時代には勉強を続けます。就職した後も、将来の自分に目を向けています。「何をしたいか」、「どんな目標を達成したいか」を考えている人は、多くはありません。なぜなら、中国の大部分の人にとって、成功の尺度は、お金だからです。  では、若いビジネスマンたちはどのように自分を磨くのでしょうか。大概の人たちが、仕事の後に学校に通っています。新たな資格を取るために勉強をしている人もいます。  どんどん市場が大きくなっていたり、景気が良かったりする業種に転職できるよう、自分の専門外の知識を勉強している人もいます。他にも、外国語を勉強する人も少なくありません。  彼らは、自分の将来を明るくするため、つまりもっとよい給料をもらえる仕事ができるようになるために、日々努力しています。将来もらえるお金のために、今お金を使っているのです。自分に対する投資です。  中国人の30代OLによると半分くらいの人が習い事をしているとのことでした。習い事をしてスキルアップしたのち、良い条件で転職をする、という流れがあるのかもしれません。学費に関しては、もちろんどんな習い事をするかによって違いますが、勉強するビジネスマンが一番多い英語で、月給の3割から半分ほどになります。  次に会計事務や、javaなどのプログラミングです。そして、日本語などの他の言語です。中にはピアノやダンスを習っていずれ先生になりたいと考えている人もいます。  月謝は、だいたい同じで5万円くらいから7万円くらいです。月収の3分の1から半分といったところです。わたくしが仕事などで接触する人は、基本的にみんな習い事をしています。そういう人たちによると、同僚の半分くらいが習い事をしているそうです。  他にも、女性であれば自分自身を磨くことにお金を惜しまない人が少なくありません。一般的に、女性であればいつまでも若くいたい、綺麗でいたいと思うのではないでしょうか。自分を若く、美しく保つためにお金を使う人も大勢います。  例えば、ネイルサロンに通ったり、美容院やエステサロンで髪の毛や体のメンテナンスをしてもらうのです。それらのサービスを受けるには、それなりの費用が必要ですが、需要が多いのでしょう。わたしの生活圏の中にも、どんどん新しいサロンができています。そして、多くの女性が通っているのです。(執筆者:大西 秀明 提供:中国ビジネスヘッドライン)
中国では、ビジネスマンなら若くても比較的いい給料をもらっています。しかし、彼らは結婚を考えていない限り、すぐにマイホームを購入する気はありません。また、利便性が低いゆえに車の購入にも積極的ではありません。では、何にお金を使うのでしょうか。
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2015-07-30 10:00