【為替本日の注目点】株安・原油安、ドル円124円を挟み一進一退
NY市場
ドル円は124円を挟み一進一退。124円27銭まで買われる場面もあったが、ISM製造業景況指数が予想を下回ったことや、株安、長期金利の低下などで123円85銭までドルが売られた。ユーロ圏PMIが軟調だったことでユーロ売りが優勢に。1.09台半ばから後半でもみ合う。
株式市場は3日続落。原油価格の大幅下落で、エネルギー株が下げを主導。ダウは91ドル下落し、1万7500ドル台に。債券相場は3日続伸。原油価格の低下で、インフレ見通しが後退したことが買い材料に。長期金利は2.14%台まで低下。金は反落。原油は一段と下げ、一時は4ヶ月半ぶりとなる45ドル近辺まで売られる。
6月個人所得 → +0.4%
6月個人支出 → +0.2%
6月PCEコアデフレーター → +1.3%
7月ISM製造業景況指数 → 52.7
ドル/円 123.85 ~ 124.27
ユーロ/ドル 1.0942 ~ 1.0989
ユーロ/円 135.59 ~ 136.22
NYダウ -91.66 → 17,598.20ドル
GOLD -5.70 → 1,089.40ドル
WTI -1.95 → 45.17ドル
米10年国債 -0.031 → 2.149%
本日の注目イベント
豪 豪6月貿易収支
豪 豪6月小売売上高
豪 RBAキャッシュターゲット
日 7月マネタリーベース
欧 ユーロ圏6月生産者物価指数
昨日の東京時間では、株価が軟調な割にはドル円が底堅く推移し、欧州時間からNYにかけては124円27銭までドルが買われました。それでも、先週つけた124円台半ばを超える勢いはなく、その後の軟調な経済指標に反応して123円台後半まで売られたものの、こちらも勢いはなく、124円近辺まで押し戻されて取り引きを終えています。
ドル円は米利上げ期待が根強いことから、下値不安はそれほど強くなく堅調には推移していますが、やはり気になるのは原油価格の下落傾向です。昨日のNY原油先物市場では、WTIが大きく売られ一時は45ドル近辺まで原油安が進みました。原油への需要が後退している上に、昨日は中国のPMIが低調だったことで売りが膨らんだものと思われます。
原油価格の下落は、株式市場ではエネルギー・セクターの売りにつながり、株式市場全体が軟調になる傾向があります。また、原油安は物価を下落させるため、インフレ期待が後退し、足元では、これが利上げ観測を後退させることにのもつながります。全体とすると、リスクオフの流れに傾き、安全資産の債券に資金が向うことになります。事実、長期金利は2.14%台まで低下し、これは5月末以来の低水準です。
株価が軟調で、長期金利も再び低下傾向にあるものの、ドル円は底堅い動きを見せています。昨日は終始124円を挟んでの動きでしたが、このまま長期金利の低下が続くようだと、レンジの下限である、122円に向って下落することがないとも言えません。
基本的には122-125円のレンジ内で推移すると思われますが、そろそろバケーション・シーズンも最盛期を迎えます。参加者が少なくなることも十分考えられるため、ちょっとした材料で値幅が大きくなることも予想されます。
短期的な動きを示す「1時間足」では、一目均衡表の「転換線」が「基準線」を下方に抜けています。123円85銭辺りが最初のサポートで、その下は123円台半ばが次のサポートと見られます。ここを割り込むと、123円テストも考えられそうです。週末の雇用統計までは、大きな値動きは予想しにくいとは思いますが、上値の重さも少しづつ気になってはいます。本日の予想レンジは123円40銭~124円30銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は124円を挟み一進一退。124円27銭まで買われる場面もあったが、ISM製造業景況指数が予想を下回ったことや、株安、長期金利の低下などで123円85銭までドルが売られた。ユーロ圏PMIが軟調だったことでユーロ売りが優勢に。1.09台半ばから後半でもみ合う。
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2015-08-04 09:30