「革新能力」に致命的弱点!・・・中国自動車産業の共通認識

中国メディアの中国汽車報は7月31日、中国自動車市場は生産台数・販売台数ともに世界一だと伝える一方、「中国自主ブランドメーカーの革新能力は極めて劣る」と伝え、「中国自主ブランドメーカーの革新能力が市場の発展とともに成長できなかった理由」について論じた。
記事は、中国汽車報社の李慶文社長の手記を掲載し、中国自動車市場がかつてのような二桁の成長はもう見込めなくなったことを紹介する一方、世界の自動車市場を牽引し続けることができるかどうか、中国の経済成長における支柱となれるかどうかは、「中国自動車産業の競争力ならびに革新能力の有無によって決まる」と論じた。
さらに、中国自主ブランドメーカーの革新能力が劣るという点は中国自動車産業における共通認識であり、致命的な弱点であると認識されていると伝え、中国自動車産業の合弁メーカーに頼らない自発的な革新が起こらない理由について「産業発展に向けた戦略ミス」などを挙げた。
まず記事は、「戦略ミス」について、中国の改革開放当初は自動車産業が非常に立ち遅れており、資金も技術も人材も経験も不足していたため、合弁メーカーという形で国外メーカーに学ぶために市場を開放したと紹介。その結果として、市場や自主ブランドメーカーが国外メーカーに主導されることになり、革新能力も身につかなかったと論じた。
また、消費者や中国社会が中国自主ブランド車を支持していないことも問題だと主張し、「中国の消費者は合弁メーカーの自動車を偏愛し、自主ブランド車に対して偏見を持っている」と主張。
一方で、消費者を責めることはできないとし、「中国の消費者が自主ブランド車を購入しないのは、中国自主ブランド車メーカーには革新能力がなく、消費者が求める品質水準に達していないためだ」と指摘。むしろ中国では産学官連携による研究開発といった取り組みが遅れているなどと指摘し、中国自主ブランドメーカーに革新能力がない理由は消費者や合弁メーカーなど外的要因によるものではなく、革新を行おうとする動機や意欲が欠けていることが問題だと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国汽車報は7月31日、中国自動車市場は生産台数・販売台数ともに世界一だと伝える一方、「中国自主ブランドメーカーの革新能力は極めて劣る」と伝え、「中国自主ブランドメーカーの革新能力が市場の発展とともに成長できなかったり理由」について論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-08-05 13:00