JSPは急反落も好業績を評価して反発のタイミング

  発泡プラスチック製品のJSP <7942> の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月の戻り高値圏から急反落したが、足元では下げ渋り感を強めている。指標面には割安感があり、好業績を評価して反発のタイミングだろう。   押出事業(産業用包装材、食品用包装材、広告用ディスプレー材、住宅用断熱材など)、ビーズ事業(自動車衝撃緩衝材、家電製品緩衝材、IT製品輸送用通い函など)、その他事業(一般包材など)を展開している。住宅用高性能断熱材「ミラフォーム」や自動車部品用ポリプロピレン「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の拡販を強化している。   1月31日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比14.3%増収、同10.3%営業増益、同15.1%経常増益、同21.1%最終増益だった。原燃料価格の高騰がマイナス要因だったが、高機能・高付加価値製品の好調に加えて、断熱材や緩衝材の需要も回復傾向を強めた。円安に伴う外貨建て売上高の円換算額増加も寄与した。   主要セグメントを見ると、押出事業は住宅関連の好調などで同9.5%増収だったが、原燃料価格高騰の影響などで同20.2%営業減益(全社費用等調整前)だった。ビーズ事業は自動車関連の好調や建材・土木分野の販売価格是正などで同19.2%増収、同34.8%営業増益だった。   通期見通しは前回予想(10月30日に売上高を増額、利益を減額)を据え置いて売上高が前期比14.0%増の1095億円、営業利益が同37.7%増の63億円、経常利益が同29.9%増の64億円、純利益が同26.3%増の42億円で、想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=128円としている。住宅用「ミラフォーム」や自動車部品用「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の好調が牽引する。   通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が76.5%、営業利益が78.1%、経常利益が83.9%、純利益が94.5%と高水準である。期後半には原燃料価格高騰に対する販売価格是正の効果が期待される。1月28日には発泡性ポリスチレンビーズ「スチロダイア」の値上げ実施も発表している。通期上振れの可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、1月23日には戻り高値圏の1669円まで上値を伸ばして昨年5月の高値1706円に接近したが、直後に全般地合い悪化の影響を受けて急反落した。1500円近辺の下値支持線を割り込んで2月5日には1422円まで下押す場面があった。ただし足元は1400円台で下げ渋る形であり、リスク回避の売りはほぼ一巡したようだ。   2月14日の終値1461円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS140円87銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1671円55銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると、2月の急落で26週移動平均線から下放れて52週移動平均線も割り込んだ。ただし一旦は下ヒゲを付けている。指標面には割安感があり、リスク回避の売りが一巡して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
発泡プラスチック製品のJSP<7942>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月の戻り高値圏から急反落したが、足元では下げ渋り感を強めている。指標面には割安感があり、好業績を評価して反発のタイミングだろう。
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2014-02-17 09:15