アドアーズは収益改善基調を見直して反発局面
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げたが、収益改善基調を見直して反発局面だろう。今期(14年3月期)業績増額の可能性も支援材料だ。
13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲や商業建築を展開するキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売などを展開するブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。Jトラストとの連携を強化して成長を目指す戦略だ。アミューズメント事業ではメダルゲームを注力分野として収益力を強化し、不動産関連では新設のアセット事業も拡大する方針だ。
2月12日発表の今期第3四半期累計(4月~12月)連結業績は売上高が177億36百万円(前年同期は非連結145億26百万円)、営業利益が12億15百万円(同3億13百万円)、経常利益が11億02百万円(同2億85百万円)、純利益が10億58百万円(同4億56百万円)だった。事業構造改革効果などでアミューズメント事業の営業損益が改善し、キーノートとブレイクの連結も寄与して大幅増収、大幅営業増益だった。純利益はカプセル自販機運営受託解消に伴う特別利益計上も寄与した。
セグメント別に見ると、アミューズメント事業は売上高が127億81百万円、利益(全社費用等調整前)が11億36百万円だった。収益性の高いメダルゲームジャンルが好調に推移した。13年12月末時点の店舗数は59店舗となった。不動産事業は売上高が38億78百万円、利益が4億68百万円だった。キーノートの戸建住宅販売が順調だった。建築事業は売上高(セグメント間売上高除く)が10億73百万円、利益が40百万円だった。大型商業施設案件などが寄与した。
通期見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。第3四半期累計の利益は通期見通しを超過達成しているが、アミューズメント施設は第4四半期(1月~3月)が比較的閑散期となり、戸建住宅販売は職人不足で完工時期が遅れ傾向として通期見通しを据え置いている。
ただしアミューズメント施設の既存店売上高(前年比、速報値)を見ると、14年1月単月は101.4%で13年8月以来の前年比プラスに転じた。プライズジャンルが前年を大きく上回り、主力のメダルジャンルも好調を維持しているようだ。第1四半期(4月~6月)の95.3%、第2四半期(7月~9月)の98.4%、第3四半期(10月~12月)の95.1%に比べて改善傾向を強めており、通期業績増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、12月下旬の160円台から一旦は反発して1月には190円台まで戻したが、全般地合い悪化の影響を受けて急反落した。2月4日には131円まで下押す場面があった。ただし足元では170円近辺まで戻して切り返しの動きを強めている。収益改善基調を見直す動きだろう。
2月14日の終値165円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円98銭)は2.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形となり、足元では52週移動平均線も割り込んだ。ただし下ヒゲを付けて切り返しの動きを強めている。反発局面だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ<4712>(JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げたが、収益改善基調を見直して反発局面だろう。今期(14年3月期)業績増額の可能性も支援材料だ。
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2014-02-17 09:15