ストリームは収益改善期待の流れに変化なし
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム <3071> (東マ)の株価が動意付いている。目先的には乱高下の展開となりそうだが、収益改善期待の流れに変化はないだろう。なお3月12日に前期(14年1月期)の業績発表を予定している。
家電製品、パソコン、デジタルカメラなどを販売するネット通販サイト「ECカレント」「イーベスト」「特価COM」の運営を主力としている。テレビやパソコンの需要低迷で収益が悪化したが、商品仕入れ強化、販売効率向上、販売価格適正化、粗利益確保、販管費削減などの施策を強化して収益改善を進めている。さらに新規事業として、他社のネット通販の運営を支援するネット通販支援事業を強化する方針だ。
なお1月31日には、連結子会社である中国・上海思多励国際貿易有限公司(上海ストリーム)の出資持分全部を譲渡すると発表した。中国で塗料・食品添加剤・太陽光関連部材を販売しているが、中国の太陽光関連市場は厳しい事業環境が続いている。経営資源を国内ネット通販事業に集中するため譲渡を決定したとしている。
前期(14年1月期)連結業績見通し(8月29日に減額修正)は売上高が前々期比21.6%減の177億24百万円、営業利益が10百万円(前々期は10億54百万円の赤字)、経常利益が14百万円(同10億40百万円の赤字)、純利益が2百万円(同12億37百万円の赤字)としている。粗利益率改善や販管費削減などの効果で営業損益の改善が期待される。
なお1月30日に、外部からの不正アクセスにより個人情報が不正に閲覧された可能性が高いことが判明したと発表し、損害については見積もり中で業績に大きな影響が生じる事態が発生した場合は速やかに開示するとしている。また2月7日には、営業外収益での投資有価証券売却益35百万円の計上、および特別損失での物流拠点移転費用23百万円の計上を発表している。
資本・業務提携先のベスト電器<8175>からの仕入が正常化して順調に推移しており、粗利益率改善などの効果に加えて、不採算事業からの撤退も寄与して今期(15年1月期)は一段の収益改善が期待されるだろう。
なお1月14日に発表した第三者割当による新株式発行と新株予約権発行(割当先は香港で投資事業およびゲーム事業を統括するLicheng Technology Holdings Limited)に関して、1月30日に払込手続が完了したと発表している。調達資金はネット通販支援事業のインフラ投資資金および運転資金に充当する。
株価の動き(2月1日付で株式100分割)を見ると、12月末に450円近辺でのモミ合いから上放れて1月21日495円まで上伸した。その後は全般地合い悪化も影響して2月5日の上場来安値374円まで急落した。しかし足元では一転して急動意の形となり、2月13日にストップ高水準の486円まで急騰し、さらに2月18日には前日比64円(12.60%)高の572円まで急騰する場面があった。
2月18日の終値は570円で13年1月の600円に接近している。目先的には乱高下の展開となりそうだが、月足チャートで見ると底練りから脱する構えであり、13年1月の600円を突破すれば強基調に転換して一段高の可能性もあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム<3071>(東マ)の株価が動意付いている。
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2014-02-19 09:15