リオンは上値切り下げたが、好業績を評価して押し目買い好機
補聴器首位のリオン <6823> の株価は、昨年11月高値から反落して上値を切り下げたが、利益確定やリスク回避の売りはほぼ一巡した形だろう。好業績を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。
医療機器事業(補聴器や医用検査機器など)を主力として、環境機器事業(音響・振動計測器や微粒子計測器など)も展開し、高機能・高付加価値製品の開発・販売を強化している。補聴器は最上位クラス「リオネットマジェス」、中価格帯「リオネットプレシア」、エントリーモデル「リオネットプレシアV」、低価格のポケット型デジタル補聴器「HD-21」など、商品ラインナップ充実を進めている。
1月31日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比5.3%増収、同15.5%営業増益、同16.5%経常増益、同20.7%最終増益だった。セグメント別に見ると医療機器事業は同2.7%増収、同4.9%営業増益だった。補聴器の商品ラインナップ充実効果などで順調に推移した。環境機器事業は同10.0%増収、同98.4%営業増益だった。音響・振動計測器は自動車関連が好調で、官公庁の環境騒音計測システムの大型案件も寄与した。
通期の見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いて、売上高が前期比1.7%増の175億円、営業利益が同9.7%増の19億円、経常利益が同10.2%増の19億円、純利益が同13.1%増の12億円としている。消費増税前駆け込み需要も寄与して売上高は強含みだが、一方で経費も増加するようだ。
第3四半期累計進捗率は売上高が74.7%、営業利益が67.7%、経常利益が68.3%、純利益が65.7%とやや低水準だが、主力の補聴器は高価格帯や新製品の中価格帯を中心に好調が続き、環境機器事業も設備投資需要の回復を追い風として営業損益が改善している。好業績が期待されるだろう。
なお配当予想については1月31日に増額修正を発表し、年間25円(第2四半期末11円実施済み、期末14円)の予定としている。前回予想に対して3円の増額修正であり、前期との比較でも3円の増配となる。
株価の動きを見ると、昨年11月高値1823円から反落して上値を切り下げる展開となった。利益確定売りが優勢になり、2月上旬には全般地合い悪化の影響も受けて、2月4日には1320円まで下押す場面があった。ただし足元では1500円台に戻している。利益確定やリスク回避の売りはほぼ一巡した形だろう。
2月19日の終値1500円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS102円56銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績に株式数増加を考慮した連結BPS1017円39銭で算出)は1.5倍近辺である。週足チャートで見ると、13週移動平均線を割り込んだが26週移動平均線近辺で下げ渋っている。サポートラインを確認した形だろう。好業績を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
補聴器首位のリオン<6823>(東1)の株価は、昨年11月高値から反落して上値を切り下げたが、利益確定やリスク回避の売りはほぼ一巡した形だろう。
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2014-02-20 09:30