ミロク情報サービスは3月期末一括で3%台の配当利回りに注目
財務・会計ソフト開発のミロク情報サービス <9928> の株価は全般地合い悪化も影響して1月戻り高値から急反落したが、足元の調整局面は押し目買い好機だろう。3月期末一括で3%台の配当利回りが注目され、2月20日に発表した今期配当増額修正も好感されそうだ。
会計事務所(税理士・公認会計士事務所)と、その顧問先企業である中堅・中小企業向けに、業務用アプリケーションソフト開発・販売、汎用サーバ・パソコン・サプライ用品販売、運用支援・保守サービス、経営情報・コンサルティングサービスなどを展開している。全国約8400の会計事務所ユーザーと約1万7000社の中堅・中小企業ユーザーを有しており、システム導入契約売上とサービス収入が柱のストック型収益構造である。
重点戦略として会計事務所とのパートナー関係強化、クラウドサービスの拡大、中小・ベンチャー企業を支援するビジネス情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」拡充、BtoCビジネスへの参入などを掲げている。13年11月には「bizocean」登録会員数が100万人を突破した。また13年10月に連結会計システム開発のプライマルと資本・業務提携した。個別会計から連結会計、企業情報開示、連結納税までグループ経営を支援するソリューション提供を強化する方針だ。
2月4日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比4.6%増収、同9.7%営業増益、同11.3%経常増益、同13.6%最終増益だった。会計事務所向け主力システム「ACELINK NX-Pro」や中堅企業向けERPシステム「Galileopt NX-Ⅰ」が順調に推移し、13年4月に投入した中小企業向け新ERPシステム「MJSLINK NX-Ⅰ」も寄与した。セグメント別売上高はシステム導入契約売上高が同4.3%増の104億66百万円、サービス収入が同3.9%増の52億56百万円だった。
通期見通しについては前回予想(5月9日公表)を据え置いて売上高が前期比4.0%増の217億60百万円、営業利益が同4.6%増の23億80百万円、経常利益が同3.7%増の23億70百万円、純利益が同11.1%増の13億20百万円としている。3期連続最高益更新の見込みだ。中小企業向け新ERPシステム「MJSLINK NX-Ⅰ」や新規顧客開拓が寄与して中堅・中小企業向けソフトウェア売上が増加し、ソフト保守サービス契約率が上昇してサービス収入も順調に増加する。
第3四半期累計の進捗率は売上高が73.4%、営業利益が64.2%、経常利益が65.9%、純利益が68.5%である。利益の進捗率がやや低水準だが、第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造であり、ストック型収益の積み上げに加えて、消費増税や「ウインドウズXP」サポート終了に伴う特需も寄与して好業績が期待される。
なお2月20日に今期配当予想の増額修正と単元株式数の変更を発表した。今期配当予想については、従来予想の年間12円(期末一括)に対して3円増額の年間15円(期末一括)とした。前期との比較でも3円の増配となる。単元株式数については4月1日付で500株から100株に変更する。
株価の動きを見ると、1月30日に戻り高値464円まで急伸して13年9月高値469円に接近する場面があったが、全般地合い悪化の影響も受けて2月5日の381円まで急反落した。ただし足元では概ね380円~390円近辺で推移して下げ渋り感を強めている。好業績を見直す動きだろう。
2月20日の終値387円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円04銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS310円05銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線がサポートラインとして機能している。指標面の割安感も支援材料であり、反発局面となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
財務・会計ソフト開発のミロク情報サービス<9928>(東1)の株価は全般地合い悪化も影響して1月戻り高値から急反落したが、足元の調整局面は押し目買い好機だろう。
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2014-02-21 09:15