【為替本日の注目点】ドル円102円台半ば膠着、ユーロ円上昇一時141円29銭
NY市場
ドル円はややドル買いが優勢になる場面があったものの従来のドルの高値圏である102円台後半が抜けず、住宅関連指標の悪化に102円台半ばまで反落。
ユーロドルもユーロ円の上昇にひっぱられ、1.37台半ばまで上昇したが、その後は一進一退。ユーロ円は一時141円29銭までユーロ高が進む。
株式市場は反落。住宅関連指標の低迷や、連銀総裁の緩和縮小が今後も継続される見通しとの発言からダウは29ドル安。
債券相場は反発。中古住宅販売件数の落ち込みに反応し、債券価格は上昇。10年債利回りは2.73%台まで低下。
金は反発し、原油価格は続落。
1月中古住宅販売件数 → 462万件
ドル/円 102.47 ~ 102.83
ユーロ/ドル 1.3705 ~ 1.3759
ユーロ/円 140.42 ~ 141.29
NYダウ -29.93 → 16,103.30ドル
GOLD +6.70 → 1,323.60ドル
WTI -0.72 → 102.20ドル
米10年国債 -0.020 → 2.730%
本日の注目イベント
独 独2月IFO景況指数
欧 ユーロ圏1月消費者物価指数(改定値)
米 グリーンスパン元FRB議長講演
オーストラリアのシドニーで行われていた「G20」は、特段の材料もなく、5年間で2%の成長底上げ目標を共同声明に採択して会議を終えました。事前の予想では米国の緩和縮小政策が新興国通貨の下落を引き起こした側面もあったため、ブラジルなどの新興国からの反発も予想されましたが、特に批判的なやりとりはなかったようです。
一方で、世界景気をけん引する米中ではやや景気に対する不透明感が出ていることから、経常黒字が突出しているドイツに対して「より一層の内需拡大」を促す格好になっています。また、国際会議への参加が初となったイエレンFRB議長も米国の緩和縮小に理解を求める発言を繰り返し、特に反発がなかったことで、まずまずのデビューだったと言えます。
「G20」に参加したドラギECB総裁は「物価見通しが悪化した場合には行動をとる意思と用意がある」と発言し、物価の上昇率が目標値から相当かい離している事実を、当局も意識していることを強調しました。また同様に「G20」に参加したドイツ連銀のバイトマン総裁は、ブルームバーグとのインタビューで、マイナス金利については「未踏の領域であるため、どんな反応や効果があるのか分からない」と述べ、中銀の預金に対するマイナス金利には警戒感を示しています。
結局「G20」も無風で終え、今週はあまり材料がありません。そのため膠着状態のドル円は、ますます動きにくい展開が予想されます。先週の動きを見る限りは、101円台ではドルが底堅いようにも見えますが、一方で102円台後半が抜けません。先週末のNY市場でも一時は102円83銭まで上値を試しましたが、そこから102円45-50銭まで押し戻されています。
ドルが底堅く見えそうですが、103円台に乗せるにはやはり、米景気の底固さを示す経済指標の助けが必要なことは明らかです。その意味では「4時間足」の200日線に注目しています。現在この移動平均線は102円88銭のところに位置しており、この水準を上抜けできれば103円台が見えてきそうです。
今週は米国からは住宅関連指標が多く発表されますが、ドル円を大きく一方方向に動かすほどの材料ではありません。そうなるとやはり期待されるのが、早くも来週の「雇用統計」ということになります。2ヵ月連続で市場予想を大きく下回った数値が、「異常な天候の影響」によるものだったのかどうか、今度ははっきりするはずです。本日のレンジは102円10銭~102円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はややドル買いが優勢になる場面があったものの従来のドルの高値圏である102円台後半が抜けず、住宅関連指標の悪化に102円台半ばまで反落。
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2014-02-24 09:30