日本コンセプトは実質の連続最高純益更新を買い直して3連騰

  日本コンセプト <9386> (JQS)は、2円高の1695円と小幅ながら3営業日続伸して始まっている。同社株は、今年2月13日に発表した今2014年12月期の純利益が、過去最高を更新した前期から21%減益と減益転換することが響いて200円幅の調整をしたが、実質では連続の過去最高となることを見直し割安修正買いが再燃している。米国で進んでいるオイルシェール革命に関して、同社の米国内の化学品輸送が中期的に高成長が期待されることも、関連株買いにつながっている。 ■通貨オプション・為替差益を除外すれば今期純利益は実質9%増益   同社の前2013年12月期業績は、昨年8月に上方修正されたが、この上方修正値を大きく上回り売り上げ91億1300万円(前々期比24%増)、経常利益20億4800万円(同83%増)、純利益12億2200万円(同84%増)で着地し、純利益は、前々期の過去最高(6億6100万円)を大幅に更新した。米国景気の上昇、欧州経済の底入れ、国内景気の回復などを背景に、輸出が順調に推移しアジア、欧州などからの輸入も増加して取扱高が拡大し、さらに為替相場が、1ドル=105.39円と前々期比18.81の円安となったことで通貨オプション取引で3億7000万円のデリバティブ評価益を計上したことなどが、要因となった。   今2014年12月期業績は、日系企業の輸出競争力回復に伴う輸出取扱の増大、2012年設立の米国現地法人の本格稼働による輸出入・三国間取引の増加で海外取扱高が拡大し、国内でも昨年2013年開設の中部支店や増設した神戸支店などがフル寄与する。このため売り上げは95億9000万円(前期比5%増)、営業利益は17億7000万円(同5%増)と続伸するが、経常利益は、前期計上のデリバティブ評価益・為替差益を見込まず15億6000万円(同23%減)、純利益も、同じく9億6000万円(同21%減)と減益転換を予想している。   ただ前期の経常利益は、通貨オプション・為替差益を除くと14億8000万円、純利益も同様に8億8000万円となり、純利益は、実質で前期比9%増益と連続の過去最高更新となる。この業績続伸は、同社が今期から推進する中期経営計画をみればさらに明らかになる。中期計画では、米国で進展しているオイルシェール革命により新たに発生する化学品などの輸送ニーズを取り込むなどの海外輸送網の能力拡充や国内拠点の新設・拡充などをテコに最終年度の2016年12月期には経常利益18億5000万円、純利益11億5000万円を目標としており、高成長を目指す。 ■PERは7倍台と下げ過ぎを示唆し一段の戻りにトライ   株価は、昨年8月の前期業績の上方修正で上場来高値2735円まで買い進まれ、調整安値から前期第3四半期の好決算を評価して2264円の戻り高値をつけ、1552円まで調整、足元はこの調整安値から200円幅のリバウンドをしたところである。PERはなお7倍台と下げ過ぎを示唆しており、一段の戻りにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
日本コンセプト<9386>(JQS)は、2円高の1695円と小幅ながら3営業日続伸して始まっている。
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2014-02-25 10:15