フライトHDは急騰の反動調整一巡し収益改善を見直す動き
システム開発のフライトホールディングス <3753> (東マ)の株価は1月の戻り高値圏から反落して水準を切り下げたが、急騰の反動調整が一巡して収益改善を見直す動きも強まるだろう。
フライトシステムコンサルティング(旧)が13年10月、持株会社に移行してフライトホールディングスに商号変更し、事業承継した子会社フライトシステムコンサルティング(新)が、システム開発などのコンサルティング&ソリューション(C&S)事業、電子決済ソリューションなどのサービス事業を展開している。収益改善に向けて法人向けソリューションの強化、電子決済ソリューションの新製品投入、プロジェクト管理徹底などを推進している。
2月7日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は売上高が15億91百万円、営業利益が2億30百万円、経常利益が2億27百万円、純利益が1億92百万円だった。今期が連結初年度のため単純比較はできないが、前年同期の非連結業績は売上高が5億78百万円、営業利益が1億58百万円の赤字、経常利益が2億15百万円の赤字、純利益が2億36百万円の赤字であり、実質的に大幅増収増益だった。
セグメント別に見ると、C&S事業は売上高が4億24百万円で21.1%減収、営業利益(全社費用等調整前)が23百万円で68.2%減益だったが、サービス事業は売上高が11億66百万円で29.2倍増収、営業利益が3億60百万円で前年同期の72百万円の赤字から大幅に改善して黒字化した。新製品マルチ電子決済端末「インクレディスト」の大型案件が牽引した。
通期見通しは前回予想(持株会社移行に伴って従来の非連結見通しを10月15日に連結見通しに変更)を据え置いて、売上高が19億円~20億円(前期非連結は9億96百万円)、営業利益が1億15百万円~1億65百万円(同1億36百万円の赤字)、経常利益が1億円~1億50百万円(同1億83百万円の赤字)、純利益が94百万円~1億40百万円(同2億05百万円の赤字)としている。
通期見通し上限値に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が79.6%、営業利益が139.4%、経常利益が151.3%、純利益が137.2%と高水準だが、マルチ電子決済端末「インクレディスト」の第4四半期(1月~3月)出荷予定分が前倒しで納入されたことが主因であり、C&S事業が計画を下回っているため第4四半期の営業損益が悪化するとして通期見通しを据え置いている。ただし通期ベースでも大幅な収益改善が期待される。
なお第3四半期累計において純利益1億92百万円を計上するとともに、新株予約権の行使などにより第3四半期末における現預金が10億62百万円、純資産が5億98百万円となったことで「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消した。
また2月7日には親会社以外の支配株主に異動が発生したと発表している。オーチャードコーポレーション所有の当社株式が、14年1月28日に議決権の異動を伴う貸株として第三者に貸与され、同社が親会社以外の支配株主に該当しなくなったとことを2月7日に確認したとしている。
株価の動きを見ると、1月27日の戻り高値2780円から反落して上値を切り下げる展開となり、2月18日に1603円まで調整する場面があった。ただし12月安値1415円、1月安値1503円まで下押すことなく、2月21日には1900円台まで戻す場面もあった。調整が一巡して切り返す構えのようだ。
2月25日の終値1738円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の上限値EPS16円51銭で算出)は105倍近辺、実績PBR(前期非連結実績に株式分割を考慮したBPS14円62銭で算出)は119倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線を割り込んで目先的には乱高下の可能性だが、急騰の反動調整が一巡して収益改善を見直す動きも強まるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のフライトホールディングス<3753>(東マ)の株価は1月の戻り高値圏から反落して水準を切り下げたが、急騰の反動調整が一巡して収益改善を見直す動きも強まるだろう。
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2014-02-26 09:00