うかいは上げ一服だが、好業績評価の流れに変化なく上値試す
高級料理店うかい <7621> (JQS)の株価は、1月高値から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で上げ一服となったが、好業績を評価する流れに変化はなく過熱感が解消して上値を試す展開だろう。3月期末に向けて株主優待権利取りの動きも注目点だ。
飲食事業(高級和食・洋食店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。新たな成長ステージに向けた戦略として、サービス向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の多面展開、和食店のお土産品強化、新業態の出店、海外企業との業務提携などを推進している。新業態は和食「(仮称)銀座kappou ukai(呼称:割烹うかい)」を新規出店(14年4月営業開始予定)する。海外は13年5月に台湾・高雄市FIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結し、海外初出店の準備を進めている。
2月7日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)業績(非連結)は前年同期比3.7%増収、同12.0%営業増益、同22.0%経常増益、同25.0%最終増益だった。セグメント別に見ると飲食事業が同4.6%増収、文化事業が同3.4%減収だった。主力の飲食事業では、うかい鳥山・うかい竹亭の商圏が広がった和食事業が同2.8%増収、全店舗で来客数が増加した洋食事業が同6.7%増収と好調に推移した。増収効果で2桁営業増益だった。
通期見通しは前回予想(11月8日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の119億64百万円、営業利益が同23.5%増の4億69百万円、経常利益が同70.6%増の3億63百万円、純利益が同85.2%増の3億17百万円としている。人件費増加に加えて「(仮称)銀座kappou ukai」新規出店費用も発生するため保守的な見通しとしているが、圏央道尾山IC開通などで商圏が広がったことや、客単価が上昇傾向を強めていることなども寄与して和食・洋食とも好調に推移する。
第3四半期累計の進捗率は売上高が78.3%、営業利益が116.4%、経常利益が138.0%、純利益が86.1%と高水準で、営業利益と経常利益は超過達成している。月次売上高(前年比、全店・既存店とも同じ)の推移を見ると13年10月に99.4%と13年1月以来のマイナスとなったが、その後は13年11月105.8%、13年12月104.2%、そして14年1月は107.9%と好調に推移している。客単価は13年3月から11カ月連続で前年比プラス圏だ。14年2月は関東圏を襲った記録的な大雪の影響を受けた可能性があるが、通期再増額に対する期待は高い。
高額消費の活発化が追い風であり、商圏拡大や「うかい」ブランドの認知度向上などが寄与して好業績が期待される。13年12月に「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコの世界無形文化遺産に登録決定したことも支援材料だろう。
株価の動きを見ると、急伸して付けた1月23日の昨年来高値2580円から利益確定売りで反落し、1月下旬~2月上旬には全般地合い悪化の影響も受けて2月4日に2050円まで調整する場面があった。ただし素早く切り返しの動きを強め、足元では概ね2300円近辺で堅調に推移している。好業績を評価する動きだろう。
2月25日の終値2286円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS67円60銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.5%近辺、実績PBR(前期実績のBPS809円98銭で算出)は2.8倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線をサポートラインとする強基調を維持しているようだ。好業績を評価する流れに変化はなく、過熱感が解消して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
高級料理店うかい<7621>(JQS)の株価は、1月高値から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で上げ一服となったが、好業績を評価する流れに変化はなく過熱感が解消して上値を試す展開だろう。
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2014-02-26 09:15