国際計測器は足元の調整局面は押し目買いの好機
バランシングマシンの国際計測器 <7722> (JQS)の株価は、1月高値から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落したが、切り返しの動きを見せている。好業績を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。3%台の配当利回りも注目点だ。
自動車タイヤメーカー向けバランシングマシンを主力として、シャフト歪自動矯正機、電気サーボモータ式振動試験機、子会社での材料試験機なども展開している。米国自動車市場の好調、アジア自動車市場の拡大、円安進行に伴う日系自動車メーカーの生産台数増加、世界的なエコカー開発・量産投資などを追い風として、自動車タイヤメーカー向けの需要が高水準である。
中期5カ年経営計画では16年3月期の売上高135億円、営業利益24億円、経常利益24億円、純利益14億円を目標数値として掲げている。新製品の開発では電気サーボモータ式各種振動試験装置、電気サーボモータ式ステアリングシステム試験装置、電気サーボモータ式捩り試験装置、動電型振動試験機などの開発・製品化を進めている。動電型振動試験機のエミックとの業務提携でシナジー効果も期待される。
2月7日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比28.7%増収、同2.8倍営業増益、同3.5倍経常増益、同4.5倍最終増益だった。受注高は同62.0%増の139億03百万円となって計画を大幅に上回った。中国・東南アジアでの自動車・タイヤメーカーからの受注が好調だった。さらに円安による海外売上高の円換算額の増加、原価低減効果、営業外収益での為替差益なども寄与した。
主要セグメントの売上高を見ると、主力の日本(国際計測器)はタイヤ関連試験機の受注が計画を大幅に上回り同23.6%増の62億27百万円となった。また日本(東伸工業)は29.2%増収、米国は同35.1%増収、韓国は同18.5%増収、中国は同78.6%増収と、いずれも好調に推移した。
通期の見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて、売上高が前期比9.4%増の115億円、営業利益が同33.2%増の20億円、経常利益が同29.3%増の20億円、純利益が同38.2%増の12億円としている。受注残高が高水準であり、第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造であることも考慮すれば、通期増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、1月23日の昨年来高値1466円から利益確定売りで反落し、1月下旬~2月上旬の全般地合い悪化の影響も受けて2月4日には1160円まで調整する場面があった。しかし素早く切り返しの動きを強めて足元では1300円近辺まで戻している。好業績を評価する動きだろう。
2月25日の終値1270円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円62銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は3.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS493円80銭で算出)は2.6倍近辺である。週足チャート見ると13週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発している。サポートラインを確認した形だ。3%台の高配当利回りも支援材料であり、1月高値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
バランシングマシンの国際計測器<7722>(JQS)の株価は、1月高値から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落したが、切り返しの動きを見せている。
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2014-02-26 09:15