【為替本日の注目点】NY株反落ドルの下落リスク、米指標悪化やウクライナ緊迫で
NY市場
ドル円は102円台半ばから緩やかに反落。ウクライナのデフォルト懸念や軟調な米経済指標に反応し、一時は102円割れ目前までドル売りが進んだが、102円台前半まで反発して引ける。
ユーロドルはもみ合い。1.38台への警戒感はあるものの、1.37台前半では底堅い動きを見せる。ドル円同様、膠着状態が強まる。
株式市場は反落。消費者信頼感指数など、経済指標が概ね軟調だったことから売りが優勢の展開に。ダウは27ドル下落し、S&P500も小幅に反落。
債券相場は反発。消費者信頼感が予想以上に落ち込んだことや株安に反応し価格は上昇。10年債利回りは2.7%まで低下。
金は3日続伸し、原油は反落。
12月FHFA住宅価格指数 → +0.8%
12月ケース・シラー住宅価格指数 → +13.42%
2月消費者信頼感指数 → 78.1
2月リッチモンド連銀製造業指数 → -6
ドル/円 102.01 ~ 102.35
ユーロ/ドル 1.3715 ~ 1.3768
ユーロ/円 140.15 ~ 140.82
NYダウ -27.48 → 16,179.66ドル
GOLD +4.70 → 1,342.70ドル
WTI -0.98 → 101.83ドル
米10年国債 -0.046 → 2.700%
本日の注目イベント
英 英10-12月期GDP(改定値)
欧 メルシュ・ECB理事講演
米 1月新築住宅販売件数
米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
米 ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演
ドル円は引き続き102円台で推移しており、上下とも抜け切れません。昨日の東京市場で見られたように、株価が上昇しても103円台を試す動きが見られず「上値が重い」と見るのか、あるいは、米国経済指標が相変わらず軟調だったにも拘わらずドルの下落が限定的であることから、「底固い」と言うべきなのか、判断に迷うところです。
市場が注目していた2月の消費者信頼感指数は事前予想の「80」に対して、「78.1」と、前月の「79.4」から低下しました。このため景気や雇用に対する悲観が強まり、株価とドルを押し下げた格好になっています。内訳を見ると、今後6ヵ月の期待指数は「75.7」と、前月の「80.0」から大幅に低下し、今後6ヵ月の雇用が増えると回答した割合は13.3.%と、前月の15.1%を下回っています。それでも、現況指数が「81.7」と、こちらは前月よりも上昇していることが救いでした。
昨日は米国経済指標の悪化もありましたが、ドル円はウクライナ情勢の緊迫にも反応しました。ウクライナの暫定政府がEU寄りの姿勢を示したことで一旦緊張が治まったかに見えましたが、ロシアの財務次官がウクライナはデフォルトする確率が高いと発言したことで、ウクライナの通貨フリブナが過去最安値を更新し、同国の国債も売られています。今後はEUがどのような支援策を出してくるのかが注目されます。
ドル円はますます膠着感を強めており、手を出しにくい状況です。102円台では102円70銭辺りから上が「売りゾーン」になっている一方、102円を割り込むとドル買い需要も見られます。
本日も日経平均株価が軟調に推移しそうなため、102円を割り込む場面もありそうですが、その際どの程度ドル買い需要があるのかを見極めたいと思います。「日足」チャートでは上値が切り下がり、下値が徐々に切り上がってきたことから、「三角保ち合い」を形成しているようにも見えます。101円90銭辺りをしっかり割り込めば、「三角保ち合い」の下限を下抜けすると思われることから、本日はドルの下落リスクを意識して臨みたいと思います。予想レンジは101円70銭~102円70銭程度にセットします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は102円台半ばから緩やかに反落。ウクライナのデフォルト懸念や軟調な米経済指標に反応し、一時は102円割れ目前までドル売りが進んだが、102円台前半まで反発して引ける。
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2014-02-26 09:30