パシフィックネットは急騰の調整一巡、収益改善の流れに変化なし

  中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット <3021> (東マ)の株価は急騰の反動調整が一巡したようだ。収益改善を評価する流れに変化はなく出直り態勢だろう。   パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC-NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般法人からの引取回収を強化するとともに、業務プロセス効率化による収益力向上に取り組んでいる。   今期(14年5月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比12.4%増の38億87百万円、営業利益が同48.1%増の2億13百万円、経常利益が同39.3%増の2億30百万円、純利益が同59.5%増の1億13百万円としている。レンタル需要は購入へシフトする傾向を強めているためやや低調な見込みだが、主力の引取回収・販売事業は米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了、一般法人等への引取回収・販売営業強化などで中古パソコンの入荷・販売台数が増加する。さらに抜本的な生産性向上策の効果で売上総利益率が改善する見込みだ。   「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要は14年秋頃まで高水準の見込みだ。通期見通しに対する第2四半期累計(6月~11月)の進捗率は売上高が46.7%、営業利益が59.2%、経常利益が60.0%、純利益が71.7%と高水準であり、売上総利益率改善が寄与して通期利益増額の可能性があるだろう。さらに新品パソコン価格下げ止まりなどで中古情報機器市場全体が回復傾向を強めており、抜本的な生産性向上策の効果も寄与して来期(15年5月期)は一段の収益向上が期待される。   株価の動き(効力発生日3月1日付で株式2分割)を見ると、急騰して付けた1月高値1054円から反落し、1月下旬~2月上旬の全般地合い悪化も影響して2月4日に469円まで調整する場面があった。ただし素早く切り返して足元は概ね600円台まで戻している。反動調整が一巡し、収益改善を評価して再上昇の構えのようだ。   2月26日の終値633円を指標面(3月1日付株式2分割後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円89銭で算出)は29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS323円33銭で算出)は2.0倍近辺である。急騰と急落を繰り返す傾向があるが、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発した。サポートラインを確認して出直り態勢だろう。収益改善を評価する流れに変化はなく、13週移動平均線を回復すれば上げ足に弾みが付きそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は急騰の反動調整が一巡したようだ。収益改善を評価する流れに変化はなく出直り態勢だろう。
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2014-02-27 09:15