インタースペースは調整一巡、好業績を評価し反発のタイミング
ネット広告のインタースペース <2122> (東マ)の株価は、急騰後の反動に加えて全般地合い悪化の影響も受けたが、調整一巡感を強めている。好業績を評価して反発のタイミングだろう。
アフィリエイト(成果報酬)型のネット広告事業を主力として、子会社でコンテンツやソーシャルアプリなどのメディア運営事業も展開し、重点戦略としてスマートフォン向け自社サービスの開発・販売強化、アフィリエイト事業を中心とした既存事業への積極的投資、海外事業展開の早期立ち上げなどを掲げている。
ネット広告事業は、アフィリエイトサービス「アクセストレード」を中心に事業展開し、携帯電話ショップをネットワーク化した店舗アフィリエイトサービス「ストアフロントアフィリエイト」も日本最大規模の店舗ネットワークに成長している。海外では13年10月、海外3拠点目となるタイに現地法人を設立した。
アライアンス戦略では、13年10月にモバイル広告ネットワーク事業の米アーキ社と戦略的業務提携し、13年11月にO2Oマーケティングソリューション事業のモギーと資本業務提携に合意した。そして13年12月には、中国の子会社ISUC(上海)が中国最大のアフィリエイトネットワーク「億起発(イーチーファー)」を提供するEMAR(イーマー)との業務提携に合意した。ISUCは「イーチーファー」の日本企業での唯一の代理店として、日本から中国に進出する日系企業に対してアフィリエイトサービスを提供する。
2月12日発表の今期(14年9月期)第1四半期(10月~12月)連結業績は前年同期比8.9%増収、同77.8%営業増益、同76.7%経常増益、同2.9倍最終増益だった。ネット広告事業は「アクセストレード」で金融カテゴリーが好調に推移し、売上高は同6.9%増の31億51百万円だった。メディア運営事業の売上高は同33.3%増の3億20百万円で、営業黒字化した。コンテンツ拡充効果で広告売上が増加し、13年7月にリリースした女性向け恋愛ソーシャルゲーム「愛しのショコラティエ」のダウンロード・課金が好調だった。
通期の見通しは前回予想(11月12日公表)を据え置いて売上高が前期比8.7%増の165億円、営業利益が同8.5%増の6億42百万円、経常利益が同7.1%増の6億39百万円、純利益が同61.7%増の3億19百万円としている。ネット広告事業はスマートフォン向けアプリ広告の好調が牽引して新サービスも寄与する。メディア事業は恋愛シミュレーションゲーム強化や、ママ向けコミュニティサイト「ママスタジアム」のユニークユーザー数拡大などで収益が改善する。
純利益については子会社ののれん減損損失一巡も寄与する。通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が21.0%、営業利益が22.4%、経常利益が22.7%、純利益が26.0%である。概ね順調な水準だろう。ネット広告市場は拡大基調であり、中期成長力に対する期待が高まる。
株価の動きを見ると、中国EMAR(イーマー)との業務提携発表で急騰した12月高値1716円から反落し、1月下旬~2月上旬の全般地合い悪化も影響して2月4日の888円まで調整した。ただし足元は概ね1000円台で推移している。売り一巡して好業績を評価する動きだろう。
2月26日の終値1036円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円26銭で算出)は21~22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は0.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS360円24銭で算出)は2.9倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、昨年11月安値を割り込まずに下ヒゲを付けた。下値を確認した形であり、好業績を見直して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ネット広告のインタースペース<2122>(東マ)の株価は、急騰後の反動に加えて全般地合い悪化の影響も受けたが、調整一巡感を強めている。好業績を評価して反発のタイミングだろう。
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2014-02-27 09:15