ピックルスコーポレーションは軟調展開だが売られ過ぎ

  キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション <2925> (JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から急反落して軟調展開となったが、売られ過ぎ感も強めている。今期(14年2月期)については天候不順による原料野菜価格上昇という一過性要因の影響が警戒されるが、中期成長力に変化はなく反発のタイミングだろう。   キムチ製品、あさづけ、惣菜など漬物製品の最大手メーカーである。主力の「ご飯がススムキムチ」シリーズのブランド力が向上し、独自研究の植物性乳酸菌「ピーネ12」を使用した「生きて腸まで届くピーネ乳酸菌キムチ」など新製品投入も積極化している。セブン&アイ・ホールディングス <3382> などが主要取引先であり、ブランド力向上や新製品投入の効果で中期成長期待が高まる。コスト面では契約栽培拡大による原料野菜の安定調達を推進し、広島新工場が13年6月から製品出荷を開始して拡販体制も強化された。   今期(14年2月期)連結業績見通しは前回予想(9月30日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比6.0%増の255億18百万円、営業利益が同22.0%増の11億16百万円、経常利益が同21.9%増の11億87百万円、純利益が同27.3%増の7億26百万円としている。   第3四半期累計(3月~11月)は前年同期比7.4%増収ながら、台風の影響などで原料野菜価格が高騰したことに加えて、テレビCMなどの広告宣伝を全国規模で実施したことに伴って販管費が増加し、同15.8%営業減益だった。通期見通しに対する第3四半期累計の利益進捗率がやや低水準となり、第4四半期(12月~2月)も、全国的な寒波や2月に太平洋側を襲った大雪の影響で原料野菜価格が上昇することを考慮すれば、通期下振れの可能性に注意が必要となるだろう。   ただしキムチ製品や惣菜製品のブランド力向上、新規取引先開拓、新製品投入などで販売は好調に推移している。来期(15年2月期)は、天候不順による原料野菜価格上昇という一過性要因が一巡して、収益拡大基調に回帰するだろう。   株価の動きを見ると、年初の1月8日に戻り高値978円を付けたが、第3四半期累計の営業減益が嫌気され、さらに全般地合い悪化の影響も受けて2月4日の700円まで急落した。その後一旦は700円台後半まで戻す場面があったが、太平洋側を大雪が襲った2月中旬以降は再び水準切り下げの展開となり、2月27日には681円まで下押した。ただし1月8日の戻り高値から約3割下落して売られ過ぎ感も強めている。   2月27日の終値698円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS113円67銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1058円84銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んで軟調展開だが、指標面に割安感が台頭して売られ過ぎ感も強めている。一旦は反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から急反落して軟調展開となったが、売られ過ぎ感も強めている。
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2014-02-28 09:15