陽光都市開発は収益基盤着実に改善、動意の可能性
陽光都市開発 <8946> (JQS)の株価は、人気が続かず大勢としてボックス展開のようだが、収益基盤は着実に改善している。きっかけ次第で動意の可能性があるだろう。
投資用マンション「グリフィンシリーズ」の企画・販売事業を縮小して、不動産管理・賃貸・仲介事業のストック型フィービジネスへの事業構造転換を進めている。13年8月にはアパマンショップホールディングス <8889> の子会社アパマンショップネットワークとFC加盟契約を締結した。
13年10月にはストライダーズ <9816> と資本業務提携し、ストライダーズの子会社で東京を中心に不動産賃貸管理事業を展開するトラストアドバイザーズとの相互補完関係構築やシナジー効果を目指している。また中国の大手不動産デベロッパーである上海地産グループ、当社の資本提携先である徳威企業発展有限公司(上海)、および当社の協業による中国でのワンルームマンション開発の可能性についても検討しているようだ。
1月17日に柏雅資本集団控股有限公司(香港)を連結子会社化すると発表し、1月31日には会社登記等に係る手続が継続しているため株式取得実行日を変更するとしていたが、2月28日に子会社化が完了したと発表した。香港柏雅の子会社および孫会社である柏雅酒店管理(上海)有限公司および上海柏雅投資管理有限公司も連結子会社となる。酒店管理および投資管理は、徳威企業発展有限公司(上海)が不動産デベロッパーと共同で開発したサービスアパートメントの運営・管理を受託しており、今回のM&Aで中国における不動産関連事業に進出する。
2月17日発表の前期(13年12月期)連結業績は前々期比33.9%減収、同27.0%営業減益、同31.9%経常減益、同33.8%最終減益だった。不動産販売物件が中古投資用マンション4戸などにとどまり大幅減収減益だったが、不動産管理事業へのシフトに向けた戦略は着実に進展しているようだ。
2月28日に公表した今期(14年12月期)連結業績見通しは売上高が前期比67.1%増の17億60百万円、営業利益が同22.6%増の1億29百万円、経常利益が同66.0%増の1億円、純利益が同62.8%増の90百万円としている。不動産販売事業では投資用マンション1棟(36戸)の引き渡しを予定し、不動産仲介事業ではFC加盟したアパマンショップネットワークの不動産斡旋情報を活用して仲介成約件数の増加を図る。連結子会社化した香港柏雅グループ3社も寄与する。
また、徳威企業発展有限公司(上海)およびストライダーズの当社新株予約権行使によって、自己資本比率も大幅に改善している。財務基盤が強化されたことでM&Aを積極的に実施する方針であり、ストック型フィービジネスの収益基盤の着実な強化が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、香港柏雅の連結子会社化発表で急騰した1月20日高値270円から反落し、足元は概ね170円近辺で推移している。2月28日には、香港柏雅の連結子会社化完了と今期業績見通し発表を材料視して、一時は前日比23円(13.69%)高の191円まで急伸する場面があった。
2月28日の終値164円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS7円50銭)は21~22倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS19円92銭で算出)は8倍近辺である。週足チャートで見ると人気化しても上ヒゲを付けて反落し、大勢としては概ね140円~200円近辺でのボックス展開だが、レンジ下限から反発局面だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
陽光都市開発<8946>(JQS)の株価は、人気が続かず大勢としてボックス展開のようだが、収益基盤は着実に改善している。きっかけ次第で動意の可能性があるだろう。
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2014-03-03 09:15