トーソーは低PBRを評価してモミ合い上放れのタイミング接近

  カーテンレールやブラインド大手のトーソー <5956> (東2)の株価は全般地合い悪化の状況でも戻り高値圏で堅調に推移している。低PBRに評価余地が大きく、モミ合い上放れのタイミングが接近しているようだ。   カーテンレールやブラインド類の室内装飾関連事業を主力として、ステッキなどの介護用品事業も展開している。中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、国内市場向け新商品開発のスピードアップ、非住宅分野の大型案件獲得、海外での大型案件獲得、インドネシア生産子会社の機能拡大、原価低減や総費用低減、新規領域としての介護用品事業の拡大を掲げている。   なお2月3日に、取引先のタナハシ(大阪府大阪市)が1月31日付で破産申し立てを行う見通しとなったことに伴い、売掛債権について取立不能または取立遅延の恐れが生じたと発表したが、2月13日には同社に対する債権を全額引当処理して、今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績および通期見通しの訂正を発表した。訂正後の第3四半期累計連結業績は前年同期比5.8%増収、同11.0%営業減益、同11.0%経常減益、同64.8%最終減益となった。特別損失には貸倒引当金繰入額2億32百万円を計上した。   通期の見通しについては、前回予想(希望退職者募集による退職特別加算金等3億円を特別損失に計上のため12月11日に純利益を減額)に対して、売上高が1億円減額して前期比4.7%増の234億円、営業利益が50百万円減額して同41.9%増の12億50百万円、経常利益が50百万円減額して同33.4%増の11億50百万円、純利益が2億円減額して同34.2%減の2億70百万円とした。   特別損失に貸倒引当金繰入額を計上した影響で最終減益見通しとなったが、高水準の新設住宅着工や住宅リフォーム需要も追い風に、遮光・遮熱効果の高いカーテンレールやブラインドが好調に推移する。営業強化の効果や高付加価値製品の好調で、配送費、人件費、販売促進費などの増加を吸収して増収営業増益見込みだ。   株価の動きを見ると、昨年9月以降は戻り高値圏の概ね480円~500円近辺でモミ合う展開が続いている。昨年12月25日に458円まで下押す場面があったが、素早く切り返して1月17日には508円まで上伸する場面があった。足元は全般地合い悪化の影響も受けて上げ一服の形だが、概ね490円台で推移して大きく下押す動きは見られない。2月13日発表の業績訂正に対する反応も限定的であり、比較的堅調な動きと言えるだろう。   2月28日の終値494円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS26円00銭で算出)は19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績連結BPS938円45銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る動きであり、下ヒゲを付けながら徐々に下値を切り上げている。低PBRに評価余地が大きく、モミ合い上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
カーテンレールやブラインド大手のトーソー<5956>(東2)の株価は全般地合い悪化の状況でも戻り高値圏で堅調に推移している。
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2014-03-03 09:30