デリカフーズは期末の配当・株主優待制度の権利取りが交錯しもみ合う

  デリカフーズ <3392> (東2)は、前週末28日の終値と変わらずの660円で寄ったあと5円安と下押すなどもみ合いを続けている。きょう3日の日経平均株価が、ウクライナ情勢の緊迫化を懸念した円高進行を嫌って311円安と急続落してスタートしたことが響いて利益確定売りが続いているが、下値では3月相場入りとともに、3月26日に迫った権利付き最終売買日を意識して、同社の期末に一括実施する年間配当14円の配当権利を取る買い物も交錯している。同時に今年8月に導入が取締役会決議された株主優待制度も、同制度で贈呈される野菜の詰め合わせが、このところの大雪被害により野菜価格が急騰したことから、総合利回り期待も底流している。 ■株主優待策では大雪で高騰した野菜の詰め合わせを贈呈   同社の今3月期の配当は、配当原資確保のために収益力の強化を図りながら継続的、安定的に配当を行う株主への利益還元策に基づき、年間14円を予定、昨年4月1日を効力発生日に実施した株式分割権利落ち前の前期配当の28円を実質据え置きとする。一方、昨年9月末から導入された株主優待制度は、100株以上500株未満の株主に1500円相当の野菜の詰め合わせ、500株以上1000株未満の株主には3000円相当の野菜・果物の詰め合わせなどを贈呈するが、このところの異常気象による農産物の被害続出、野菜・果物価格の上昇などから、ユニークな優待策として注目度をアップさせている。   なお、同社の今期業績は、昨年10月に連結子会社の東京デリカフーズの東京第2FSセンターが、昨年7月に竣工したことなどから今期第2四半期累計業績を上方修正したが、3月通期業績は、この東京第2FSセンター開設による人件費・消耗品費などの立ち上げ費用や減価償却費の増加、昨年9月以降の台風被害、11月中旬以降の急激な気温の低下による野菜の調達価格の高騰もあって期初予想を据え置き、純利益は、3億4000万円(前期比17%減)と前期の過去最高からの減益転換を見込んでいる。 ■低PER・PBRの修正で高値にキャッチアップする値幅効果も   株価は、昨年12月にコンビニエンスストア業界で大量出店競争やスーパー業界で地域スーパーを巻き込んだ業界再編が加速したことに関連して同社のビジネス機会が拡大すると思惑を強めて昨年来高値730円まで3割高し、半値戻し水準まで調整した。PERは11倍台、PBRは0.8倍、配当利回りは2.1%と割安で、配当・株主優待策の権利取り妙味ともに、昨年来高値にキャッチアップする値幅効果も示唆している。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
デリカフーズ<3392>(東2)は、前週末28日の終値と変わらずの660円で寄ったあと5円安と下押すなどもみ合いを続けている。
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2014-03-03 10:00