インフォマートの足元の調整局面は押し目買い好機

  EC事業を展開するインフォマート <2492> (東マ)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて1月高値から反落したが、中期成長力を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。   フード業界向けプラットフォーム「FOODS info Mart」で、企業間電子商取引(BtoB)の「ASP受発注システム」「ASP規格書システム」「ASP商談システム」「ASP受注・営業システム」などを提供し、システム使用料収入が収益柱である。子会社ではクラウドサービス事業(インフォライズ)および海外事業(インフォマートインターナショナル)を展開している。   中期成長に向けては、次世代「BtoB&クラウド」プラットフォーム提供によるフード業界BtoBの強化、子会社2事業の黒字化に加えて、他業界BtoB展開として美容業界向け「BEAUTY info Mart」や医療業界向け「MEDICAL info Mart」など事業領域を拡大する。アライアンス戦略では13年5月にJFEシステムズ <4832> 、13年6月に東芝テック <6588> 、13年11月に東京システムハウスとデータ連携を開始した。   また14年2月には子会社のインフォライズと協同で、国内外のフード業界関連企業向け総合マーケティングサービス「BtoB F-Marketing」を開始した。フード業界関連企業のニーズに応じたWeb広告、マーケティング、ニーズ調査、試作品・新商品評価サービスなどから最適なプランを提案する新しいソリューションサービスとしている。   2月14日に発表した前期(13年12月期)連結業績は売上高が前々期比14.7%増の43億39百万円、営業利益が同34.3%増の10億94百万円、経常利益が同35.8%増の11億07百万円、純利益が同27.1%増の6億31百万円だった。各システムの利用拡大でシステム使用料収入が順調に増加した。次世代プラットフォームのリリースおよび既存プラットフォームの償却期間短縮で減価償却費が増加したが、増収効果で大幅増益となり、利益は計画を上回った。   13年12月末時点の「FOODS info Mart」利用企業数(海外事業除く)は、12年12月末に比べて2723社増加の3万4202社(売り手企業が同2482社増加の2万7257社、買い手企業が同241社増加の6945社)と増加基調である。   今期(14年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比20.1%増の52億12百万円、営業利益が同85.9%増の20億35百万円、経常利益が同83.0%増の20億26百万円、純利益が同92.4%増の12億14百万円としている。各システムの利用数増加に伴ってシステム使用料収入が増加基調であり、既存プラットフォームの償却完了に伴う減価償却費減少も寄与して大幅増益見込みだ。   なお配当については個別業績に基づく配当性向50%を基本方針として、今期配当予想については年間19円38銭(第2四半期末9円69銭、期末9円69銭)とした。13年7月1日付けおよび14年1月1日付の株式2分割を考慮すると実質的に前期比17円63銭の増配となる。   株価の動きを見ると、急伸して付けた1月の高値2000円から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で急反落し、2月4日に1360円、2月17日に1363円、そして2月27日には1390円まで調整する場面があったが、終値では1400円台を維持している。1400円近辺で下値を確認した形だろう。3月3日は軟調地合いの状況でも終値で前日比94円(6.33%)高と続伸した。好業績を評価する動きのようだ。   3月3日の終値1578円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円76銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円38銭で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS110円28銭で算出)は14倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって上昇チャネルを維持している。中期成長力を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
EC事業を展開するインフォマート<2492>(東マ)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて1月高値から反落したが、中期成長力を評価する流れに変化はなく、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。
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2014-03-04 09:15