新日本建物は続落も流動化事業のV字回復を手掛かりに極低位値ごろ株買いが再燃余地

  新日本建物 <8893> (JQS)は、1円安の51円と3営業日続落してスタートし、前日比変わらずと戻している。今年2月3日に発表した今3月期第3四半期(3Q)の経常利益、純利益は減益転換したことから50円台を試す下値固めが続いているものだが、下値には3Qの流動化事業が、V字回復して着地したことを見直し極低位値ごろの割安株買いが交錯しており、来期に向け事業用地の仕入を積極継続していることも、サポート材料視されている。 ■流動化事業は売り上げが3.8倍、営業利益は6.3倍   3Q業績は、前年同期比21%増収、1%営業増益、31%経常減益、34%純益減益と増減マチマチで着地した。全セグメントで営業利益を計上し、販売管理費の削減を進めたが、マンション販売事業の販売戸数が、前年同期比10戸減の79戸、戸建販売事業も同6棟減の67棟となり、第4四半期引渡予定物件の販売経費を前倒し計上したことや建築コストの高騰なども重なり経常利益、純利益は減益転換した。ただ流動化事業は、案件販売件数が3件増の5件と前期通期実績の6件に迫る高進捗率となり、売り上げが3.8倍、営業利益が6.3倍と急回復しており、売り上げの2ケタ増、営業利益続伸に寄与している。   3月通期業績は期初予想に変更はなく、売り上げ127億円(前期比16%増)、営業利益6億2000万円(同18%増)、経常利益4億500万円(同3%減)、純利益4億円(同4%減)と見込んでいる。また来期業績についても先行投資を進め、戸建販売事業の事業用地は3Qまでに16物件、34億円を積み上げたが、今年2月に横浜市瀬谷区で新規事業用地を取得し、マンション買取再販事業でも「ルネサス葛飾水元公園」の販売を開始するなど業績期待を高めている。 ■PER12倍台の底固めから下げ過ぎ訂正に再発進へ   株価は、今年1月スタートの少額投資非課税制度(NISA)に関連した極低位値ごろ株思惑で73円まで上値を伸ばし、3Q決算発表で52円まで下ぶれダメ押しをして50円台の底固めを続けている。PER評価では12倍台と下げ過ぎを示唆し、売買高も再び増加に転じてきており、底上げ展開に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
新日本建物<8893>(JQS)は、1円安の51円と3営業日続落してスタートし、前日比変わらずと戻している。
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2014-03-04 10:30